子育て中のママ・パパで、子どもの食に関するお悩みがまったくないという人は少ないのではないでしょうか。この連載では、料理研究家であり、双子のママである上田淳子先生の新著『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』から、代表的なお悩み8つと上田先生のアドバイスを紹介していきます。第3回のテーマは「食べ物やお皿を投げるんです」というお悩みと、「好きなものだけ『ばっかり食べ』が気になります」という2つのお悩みについてです。

 一生懸命つくったごはんをおもちゃにされたら、誰だってムカっとしますよね。

 でも相手は子ども。いくつくらいになったら、していいこと、悪いことがわかるようになるのでしょうか。

 赤ちゃんは宇宙人、1歳はハムスター(ちょこまかと食べちらかす)、2歳で犬(いえばわかることもある)、3歳でサル(親の真似が上手になる)、それからようやく人間の子になる、というのが私の実感です。

 赤ちゃん~1歳くらいは、ちゃんと食べられなくても、お皿をひっくり返しても、カッとせず、ぐっと我慢。

 だからといって、したい放題にさせるのではありません。感情的にならず冷静に、「お皿を投げてはいけない」「食べ物を投げてはいけない」といい聞かせます

 小さい子どもでも、親がイヤな顔をしたら「これはしてはいけないのだ」とわかります。根気よくいい聞かせればだんだんと、「してはいけないこと」がわかっていきます。

 「ぽいっとされたから、キュウリさんが泣いているよ」「トマトさんは、ボールにされるよりは食べられるほうが嬉しいんじゃないかな~」と、食べ物の気持ちを代弁するように話すのもいいかもしれません。