写真が会話の時間を増やし、質を上げる

 田澤先生も、会話の時間を増やし、質をあげるための方法の一つとして写真は有効と言います。

 「園での写真がたくさんあれば、保護者の目が届きにくい園の様子が垣間見られるようになります。子どもの日常にこそ学びはあります。子どもが園で楽しそうに学んでいる雰囲気が保護者に伝わると、園との関係もさらに良好になるのではないでしょうか」

 「ただ、お子さんと一緒に、園での様子を写真で見るときに気を付けてほしいことがあります。それは、『なんで猫背なの?』『なんであなただけこっち向いているの?』などと、アラを探さないこと(笑)。写真は一瞬を切り取るものなので、前後に何をしていたかはわからない。もし何か心配なことがあっても、『この写真の前後は、ちゃんとやっていたよね』と子どもを信じてあげることが大事だと思います。『楽しそうだね』『工作、こんなに大きいのを作ったんだ』というほんの一言でも、子どもを信じて肯定してあげることで、親子が満足のいく会話になると思います」

 田澤先生が園長を務める東一の江幼稚園では、多様な方法で、パパママとのコミュニケーションをしています。「東一の江幼稚園では、園長のブログ、週のたより、園掲示板、個別面談、担任の会話、そしてインターネット写真販売サービスによる写真などで園の様子を保護者に共有しています。例えば、ブログで園での出来事を報告し、子どもたちの表情はセキュリティのしっかりしているインターネット写真販売サービスを利用して保護者に共有するなど、それぞれの共有方法にあった使い方をしています。枚数を気にせずに、子どもの日常を撮影できるので、インターネット写真販売サービスはなくてはならないツールです。また、日常の学びのプロセスを伝えるために、子どもが写っていない写真もあえてアップしています。写真だけでは伝えられないことは、ブログで伝えるようにしています」と言います。

 「ちなみに、こんな調査もあります。夫婦の会話の時間が短ければ短いほど、妻の夫への不満が高まるという傾向です。つまり、夫婦での会話が増えるほど、ママの不満が減って、家族みんなが幸せになるのです」(田澤先生)。

夫の育児への参加具合やお子さまの教育への関与、園や学校の行事への参加などについて満足していますか
夫の育児への参加具合やお子さまの教育への関与、園や学校の行事への参加などについて満足していますか

地方に住む祖父母などファミリーみんなで写真を楽しむ

 スナップスナップを運営するフォトクリエイトでは、『親・子ども・先生 きずなプラス プロジェクト』の一環として、「ファミリーページ」を4月13日にリリース予定です。

 「スナップスナップの“ファミリーページ”とは、保護者が招待した祖父母など、ファミリー全体で写真を気軽に共有できるサービスです。これまでのサービスと同様、閲覧するだけなら費用は一切かかりません。費用がかかるのは、写真を購入するときのみです。これまで、“パパやママが写真を選んで購入して、祖父母に送っていた”という場合でも、ファミリーページがあれば“祖父母が好きな写真を選び、購入する”ということもできるようになります。祖父母が遠くに住んでいるご家庭でも『いい笑顔の写真がたくさんあったね』『○○ちゃん、遠足、いいお天気だったみたいだね』などと新たなコミュニケーションが生まれると思います。今後、さらに家族に溶け込む身近なサービスを目指し、使いやすいさを追求していきます」(小岩井さん)

 スマホで撮った写真を1冊のフォトブックにして毎月1冊届けてくれるサービス「フォトコレクションプラス」を提供しているNTTドコモも、フォトブックなど、写真を通じた家族間のコミュニケーションを推進しており、『親・子ども・先生 きずなプラス プロジェクト』に賛同。写真を通じたコミュニケーションを深める活動も、より加速しそうです。

 共働きママパパは、めまぐるしい毎日。親子、家族で話す時間はたとえ短くても、みんなが幸せになれる良好なコミュニケーションをとっていきたいものです。

スナップスナップ『親・子ども・先生 きずなプラスプロジェクト』
フォトコレクションプラス(NTTドコモ)

(文/西山美紀、写真/上岡伸輔、フォトクリエイト)