中学受験 何だかんだいっても合格のカギを握るのは算数
以前の記事「今年の中学受験 難関校での合否を分けたのは理社」でもお伝えしたように、2016年度の難関校の中学入試は、理科・社会の難化により、この2科目でどれだけ点が取れたかが合否の分かれ道となりました。
とはいえ、中学受験の主要科目といえば依然、国語と算数の2教科。理科と社会が飛び抜けてできていても、国語と算数ができていなければ合格を手に入れるのは難しいでしょう(以前の記事「中学受験 はっきり言って『理科は高得点勝負』」「中学受験 子どもを『社会好き』にする小さなコツ」参照)。特に算数は点差がつきやすく、中学受験ではいかに算数で点を取るかが勝負のカギとなります。
では、2016年度の難関校の算数入試にはどんな問題が出題されたのでしょうか? 西村先生はこう解説します。
「中学受験の算数入試は大きく分けると、計算問題のような『処理能力』を問うものと、図形や速さと比、数の性質など、考えさせながら答えを導く『思考力』を問う問題の2つに分かれます。『計算力の桜蔭』『思考力の麻布』などと言われるように、男女御三家の算数の出題傾向は、今年度も各校例年通りでした。ただし、思考型の問題は昨年よりも難化が見られ、難関校の算数は単に公式を覚えるだけでは太刀打ちできないことがより明確になりました」
次のページから、2016年度の男女御三家の算数の出題傾向を詳しく見ていきましょう。