会社にいつでも戻ってきてね、と言われる状態を自分でつくる

―― では藤田さん、石田さん、これから結婚・出産を迎える20代女性に向けてのアドバイスをお願いします。

藤田 仕事と結婚・出産をてんびんに掛けるのはおかしいと思います。死ぬ間際に家族以上に大事なものはないと気づく、と言いますよね。てんびんに掛けられるようなレベルのものではない。

石田 プライベートを最優先にするのは不安だと思います。少し厳しい言い方になってしまいますが、会社にいつでも戻ってきてね、と言われるような状態を自分でつくらないといけないと思います。そのために、20代はがむしゃらに働いてほしいです。復職しても大変なことだらけ。けれど、大変なことこそ楽しむ、という気持ちはいきなり持てるものではありません。20代のうちに大変なことをポジティブに変換していくスキルを身に付けるとよいと思います。私も仕事をしていくうえで培われました。それが子育てにも生かされています。

―― 中出さんは今後のキャリアをどのように描かれていますか?

中出 今は20代後半。30代前半までに結婚して子どもを産んで、というのは何となくあります。今はすごく仕事が楽しいので、10年先も家事・育児と両立して仕事をしたいです。そのころは今以上に個人に合わせて色々な働き方ができる会社になっていると思います。

 新卒採用で学生の話を聞いていると、サイバーエージェントは「忙しい」「ハード」というイメージをまだ持たれているようです。入社1、2年目の子も目の前のことで疲れたとなりがちですが、それは必要な自己投資の時期とも取れます。女性も長いスパンで働ける会社なので、自分の人生設計を考えてと伝えていきたいです。

(取材・文/平野友紀子 写真/鈴木愛子)