「ママになるとサポート業務」は昔の話

―― 石田さんの後輩である中出さん、産後2カ月で戻った石田さんを見て、正直圧力になりませんでしたか? ものすごく頑張っているスーパーママを取材してDUALで記事にすると、必ずと言っていいほど、「凄すぎる女性を取り上げるな、だから女性が働きにくくなる」というクレームが来ます。男性で凄い人を取材しても一切そんな反応はなく、むしろ「いいね!」と称賛ムード・・・このあたりがまだ男女フラットではない証というか。


中出 恵利花(なかで えりか) AWA株式会社 プロデューサー。1988年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、2010年にサイバーエージェントへ入社。広告営業を経て、現在はサイバーエージェントグループにて音楽配信サービスを提供する、AWA株式会社のプロデューサーを務める。

中出さん(以下、敬称略) 石田さんがあっという間に職場復帰されたときは、単純にものすごく驚きました。「あ、もういる!」みたいな。

石田 周囲からは「夏休み取ったのですか?」と言われました(笑)。

中出 早く戻られましたが、SNSなどで家族やお子さんを大事にしていらっしゃるのが分かったので、安心しました。

―― 独身女性社員から見て、将来が心配になることはありますか?

中出 不安はなかったですが、入社3年目のころまでは、会社にママはほとんどいないという印象でした。ここ2〜3年でママ社員が増えた実感があります。今は同じチームにママがいて在宅で仕事をしていることもあるので、すごく変わったと思います。

―― 正直なところ、ママ社員達はキラキラしている、活躍していると映りますか? それとも今まで頑張ってきた先輩たちがトーンダウンしていると思いますか?

中出 やはり数年前は石田さんのような異例もありつつ、第一線で働いていた人もママになるとサポート業務になったり、時短で働いていたり、制限している人も多いように見えました。でも、今は「本当にお子さんいるんだっけ?」とこちらが思うほど、今までと同じように成果を出していたり。逆にすごいなと思います。

―― ずばり、うら若い中出さんから見て、ワーママは憧れますか? それとも疲れていて辛そうだなと思いますか?

中出 憧れますよ。私も仕事は続けていきたいし、子どもも大好きなのでいつかは欲しい。石田さんのように仕事と家事・育児の両立ができるのであれば、私もワーママになりたいですね。

藤田 なんかいい話ばかりでうそっぽく聞こえてしまうかもしれませんが、実際、疲れた顔をしているママよりも、子どもを産んで自信がついた顔をしている人が多いです。

 後編では、藤田社長が考える「女性がもっと活躍するための課題」や、働くママの気持ちについてDUAL編集長がさらに迫ります。

(取材・文/平野友紀子 写真/鈴木愛子)