入院するとどれくらいのお金がかかる?

①当時の仕事が忙しく、同僚が入院したことで自分の体調が不安になった

 次の表の通り、年齢とともに入院日数は長くなっています。

 佳苗さんの保険は、60歳以降の1回の入院日数の上限が30日から90日に増えますから、理にかなっているようですね。

 なお、入院したことがなければ、実際にいくらぐらいのお金がかかるのか不安になることでしょう。次の3つの入院例を参考にしてください。

■入院時の自己負担額の例

出典:『本気で家計を変えたいあなたへ』内藤忍監修・前野彩著、日本経済新聞出版社
出典:『本気で家計を変えたいあなたへ』内藤忍監修・前野彩著、日本経済新聞出版社

※一般的な所得者(年収目安370万~770万円)の場合

② 高額療養費を使っても足りない部分を補いたい

 1カ月にかかった医療費が高額になった場合、一定金額を超えた額を健康保険が負担してくれる高額療養費制度があります。

 その負担額は、計算式が決まっていて、給料(標準報酬月額)によって異なります。

■70歳未満の自己負担の上限

出典:『本気で家計を変えたいあなたへ』内藤忍監修・前野彩著、日本経済新聞出版社
出典:『本気で家計を変えたいあなたへ』内藤忍監修・前野彩著、日本経済新聞出版社

 年収の目安が370万~770万円の人が高額療養費制度を使うと、仮に医療費が100万円かかった場合でも、自己負担は8万7430円で済みます。

 高額療養費は、会社員でも自営業者でも利用できますが、健康保険組合によっては、自己負担が2万円や2万5000円などさらに安くなるところもあります。健康保険証に「〇〇健康保険組合」と書いてある人は、インターネットで検索したり、職場に確認したりして、自分の会社の制度をチェックしておくとより安心ですね。