質問④ 住宅ローンの借り換えはチャンス?

 購入の相談についてはハッキリとした回答は出しにくいのですが、「借り換えについてはチャンス」という回答になります。借り換えは、「金利差1%以上、残高1000万円以上、残りのローン期間10年以上」が目安です、といった情報を見たことがあるかもしれませんが、この目安はほとんど意味がありません。以前の連載記事(「住宅ローンの借り換え 損か得かどうすれば分かる?でも書きましたが、住宅ローンの複利計算が難しかった昔の名残でしかありません。現在は借り換えをしたらどうなるか、簡単にシミュレーションができるウェブサイトも多数あります。

 過去の記事では、金利差が0.5%でもメリットがあると説明していますが、まだ借りてから2~3年しか経っていなくても、0.5%以上も下がっている方はいると思います。金利は下がってるし借り換えしたほうがいいんだろうなあ、でも面倒臭いなあと放置してきた方も、今回の急落はチャンスと考えていいと思います(借り換え時にどれくらい得をするかの計算方法は過去記事を参考にしてください)。

 もちろん、金利はもっと下がる可能性はありますが、投資の格言で「頭とシッポはくれてやれ」という言葉があります。一番最安値で買って最高値で売るなんて無理、という意味です。これは株価を金利に置き換えても同じです。現在の金利で借り換えして得をするならそれで十分では?ということになります。

 マイナス金利を受けて、今が売り時!と不動産業界は考えているかもしれません。家がたくさん売れれば私もファイナンシャルプランナーとして相談が増えますから、決して悪い話ではありませんが、慌てるような状況ではありません、ということはハッキリと伝えておきたいと思います。外部環境ではなくあくまで自分自身のタイミングで買う、買い時は自分で決める、と考えていただければと思います。

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