英国のロイヤルファミリー、キャサリン妃の出身校として有名なボーディングスクール(寄宿学校)のマルボロカレッジ。数年前、マレーシアのジョホールバルに、この名門インターナショナルスクールができたときには、日本でもちょっとした話題になりました。ジョホールバルが位置するのはマレー半島の最南端。子ども向けのレゴランドやウォーターパーク、新しいコンドミニアムなど建設ラッシュが続き、シンガポールから車で1時間ほどの便の良さもあって、日本からの移住者も少なくないエリアです。
 今回は、子どもをマルボロカレッジに通わせるために実際にジョホールバルで暮らすことを選んだママ達に座談会インタビュー。「年長さんで留学するとどうなる?」「中学生になってからだと?」「ボーディングスクールってどう?」。中学生のお子さんも座談会に参加し、実体験に基づく話もたくさん飛び出しました。

Aさん 海外生活8年目。シンガポールを経てジョホールバル在住。子どもは中学生の女の子。夫は自営業で、シンガポールを中心にアジア圏を飛び回る。自身は専業主婦。

Bさん 海外生活3年目。シンガポールを経てジョホールバル在住。子どもはこの春に小学1年生の女の子。夫婦ともに自営業で、夫は東京~マレーシアを行ったり来たり。自身はシンガポールに職場がある。

Cさん 海外生活5年目。海外移住のタイミングで辞職。中国を経てジョホールバル在住。子どもはこの春に小学1年生の長女、4歳の次女、0歳の三女。夫は東京で仕事をしている。

子どもの教育、仕事、生活環境…トータルで考えて海外を選んだ理由

―― 日本を出て、海外に移住しようと思ったきっかけは何でしたか?また、日本から来てすぐに海外のインターナショナルスクールに入ったとき、お子さんはすぐになじめたのでしょうか?最初のころのことを教えてください。

Aさん(以下、敬称略) 移住しようと思ったのは、娘の教育環境がまず一番目の理由です。自営業の夫も海外に拠点を持ちたいという思いがあり、私も人生で1回くらい海外に住んでみたい気持ちがありましたので、家族全員にメリットがあるということで、家族で話し合った結果、シンガポールへの移住を決めました

 娘が幼稚園年長の夏にシンガポールに移ったところ、すでに6歳になっていたため、Y2(6歳~7歳)として入学することになって。日本では同じ年長さんだった子でも、秋以降の生まれだと、1つ下のY1(5歳~6歳)の入学でした。Y2だときっちり勉強させる雰囲気だったので、英語を習得しながら学校の勉強もやらないといけない娘が大変そうだったのを覚えています。

―― 入学当時のこと、今も覚えていますか?

Aさんの長女 英語をまったく話せないのにシンガポールのインターに入学した日のことはよく覚えています。初日、クラスに行ったら、担任の先生に「自己紹介してください」って言われて。自分の名前と年齢だけしか言えなくて、その後は何も話せず、黙り込んでいました。でも、まだ小さかったからか、気付いたときには英語が話せるようになっていました。

A 最初は、学年を1つ下げればよかったかなと思った時期もありました。内容も日本の教育システムとは違いますし、小学校低学年で来て、数年で帰国の予定がある方は、最初は1つ下げても問題ないかもしれません。すぐに追いつく子も多いです。

 学校に慣れてきた娘はその後、とても楽しく学校に通っていましたが、Y6(10歳)のとき、仲良しだった英国人の友達と一緒に、マルボロカレッジへ転校することになりました。当初、娘は寮生活をしていましたが、去年の夏からは私もシンガポールから引っ越して来て、ジョホールバルで一緒に生活しています。

―― 他のお2人はどうでしょうか?