共働きの生活には欠かせない家事代行やシッターサービス。日経DUALでは2016年2月に読者アンケートを行い、169人から回答を得た。その結果リポートや家事代行・ベビーシッター業界に詳しい識者のインタビュー記事をお送りしてきたが、今回からはいよいよ、ランキング上位に入ったサービスを提供する企業を紹介していく。大手もしくは日経DUAL読者が実際に利用している40の企業を対象に、日経DUAL編集部が独自でアンケート調査を実施。回答された結果を基に独自指標で配点しランキングにまとめた。

【家事代行&シッターランキング2016】

(1)家事代行&シッター 読者6割が活用、選ぶ基準は?
(2)シッター発注 派遣型とマッチング型の混同注意!
(3)家事代行1~10位!家事専門vs育児と併用 ←今回はココ
(4)ベビーシッター1~10位!教育力vs使い勝手
(5)家事代行&シッター・マッチングサービスって何だ?
(6)専門家に聞く 家事代行とのトラブル回避術
(7)ニッチなニーズ向けの家事代行・シッター大注目

「頼みやすい、変更しやすい」で、ハードルも低く

 今回、首都圏を中心に展開する家事代行サービス企業19社(アールメイド、アドバンスサービス、おそうじ革命、CaSy、カジタク、クラッシー、グリーンベル、シェヴ、スウィップ、住友不動産建物サービス、タカミサプライ、ダスキン、東都生協、ニチイ学館、長谷川興産、ベアーズ、ママMATE、ミッシェル・ホームサービス、ミニメイド・サービス/以上五十音順)に対してアンケートを実施。DUAL読者が実際に家事代行を頼む際に重視するであろうポイントを編集部で協議し、独自の指標でランキングした。今回は上位1~10位を発表する。

 なお、利用料やサービス内容などが異なるため、「個人契約型(マッチング型)」はランキングの対象から除外し、「事業者契約型(スタッフ派遣型)」のみのランキングとした。(参考:「シッター発注 派遣型とマッチング型の混同注意!」

 ランキングにまとめるうえで軸にしたポイントは大きく3つに分類される。頼みたいときに手軽に依頼し、また対応してもらえるのかという「利便性」。利用しやすい「料金」。そして、家事代行はそのまま派遣されてくるスタッフのスキルの高さがサービスへの満足度につながるため、研修や採用方法などを含めて「質」とした。それに加え、今回はDUAL読者がさらに利用しやすいと感じるようなサービスを評価する「共働きへのアピールポイント」を点数項目として採用した。

 各団体、企業からのアンケートへの回答に基づき、以下の10項目について評価し、点数化した。

<家事代行サービス評価のポイント>

<利便性>
(1)予約を申し込む締め切り期日
(2)予約希望への対応率(予約に対し希望日時にスタッフを派遣してもらえるか)
(3)電話に加え、メールやウェブでの申し込みへの対応
(4)キャンセルの期日
<料金>
(5)都内で平日1時間当たりお願いした場合の料金
<質>
(6)スタッフへの研修の充実度
(7)スタッフへの評価制度の充実度
(8)ユーザーからの評価への対応や公開
(9)スタッフの採用条件の厳正さ
<その他>
(10)共働き家族へのサービスやアピールポイントの魅力度

【DUALオリジナルランキングの指標・配点内容詳細】

 回答に基づき以下の10項目に配点。41点満点でランキング化した。カッコ内は各項目の最高点を示す。

(1)急な申し込みに対応可能かどうか(4点)
(2)対応率(利用申し込みに応じることができる確率)(4点)
(3)メールかウェブによる申し込み体制があるかどうか(4点)
(4)いつまで無償でキャンセルに対応するか。キャンセル料の設定は手ごろか(4点)
(5)平日1時間当たりの利用料金が使いやすい設定かどうか(4点)
(6)スタッフへの計画的で充実した研修を実施しているか(4点)
(7)スタッフの評価制度を用意しているか(4点)
(8)顧客がスタッフを評価する仕組みや、その評価を公表する場所を設けているか(4点)
(9)スタッフの採用条件として、適切な内容を設けているか(4点)
(10)留守宅でのサービス提供が可能か、保育との同時利用が可能かなど、共働きにうれしいサービスがあるか(5点)

 今回の指標を作るに当たり、改めて「共働き家庭にとっての使いやすさ」とは何かを、読者アンケートから分析した。その結果、料金はもちろん大事であるが、「必要なときにこそ頼みやすく、それに対して確実にスタッフを派遣してくれる」ということが非常に重要であることが分かった。仕事中には1本の予約の電話さえ難しいこともある。そんなとき、メールやウェブからの予約や変更が簡単にできたり、定期の予定以外でも対応してくれたりすることは非常に助かるのだ。そのため4項目にわたって評価項目に加えている。

 さらに、読者アンケートで利用者の不満が高かったのは、「サービスの質」だったことから、派遣されるスタッフの質の維持と向上への姿勢を4項目にわたって評価に入れることにした。

 次ページから、日経DUAL編集部が選んだ「2016 家事代行サービス企業ランキング 1~5位」を発表する。