決まった時間に好きな音楽を流したり、模擬時計を用意したりする
日経DUAL編集部 新1年生になったのだから、一定のことは自分でできるようにしようなど、生活習慣でも色々と変えていかなければと考える親は多いと思いますが、どういうところに気を付けていけばいいのでしょうか?
親野さん(以下敬称略) 生活習慣の面で一番、大切なのは、生活のリズムです。つまり、毎日、同じ時刻に同じことをするということです。
特に生理的なものですね。寝る時刻と起きる時刻、朝食とその後の快便。この4つの時刻をそろえるようにすることが重要なのです。これをうまくそろえられないと、日々の生活のリズムは生まれません。まずは、この4つをそろえることから始めて、そのうえで、歯磨きであるとか、勉強であるとか、他の生活習慣もだんだんそろうようになってくるわけです。ですから、毎日、同じ時刻に同じことをする。子どもがそれをできるよう、親が色々と工夫をしてあげてほしいですね。
──どのような工夫がオススメでしょうか?
親野 最初は決まった時間に、子どもが好きな音楽が流れるタイマーをセットしてみるのがいいと思います。例えば、下校時刻になると同じ音楽が毎日、流れますよね。それで帰りたくなるのと一緒です。
起きる時間や保育園に出かける時間などに、決まった音楽が流れるようにしておくと、「あ、起きる時間だ」「保育園に出かける時間だ」と意識するようになっていきます。
ある家庭では、小学校に入ったら、勉強を始める時間に音楽を流すようにセットしているそうです。子どもが好きな曲を流すのですが、それが鳴り終わるまでに勉強を開始する。自分で決めた曲だから「守らなくちゃ」となりますし、同じ曲を聞いて同じ行動をしていると、条件反射的になっていきます。曲が流れたら、勉強モードにスッと入っていけるようになるわけですね。
あとオススメなのは、模擬時計です。これは画用紙などでアナログ時計を作り、そこに時刻を表す針を書き込んだものです。子どもはまだ生活経験が少ないので、時間の概念が未発達です。そのため、親が「あと5分しかないよ!」といくら急かしても、5分でどれだけのことができるのかといったことが、よく分からないのです。
そこで、やるべきことについて時間を意識させるために、模擬時計を使うのです。例えば、身支度を7時10分に終わらせたいのであれば、その時刻を示す模擬時計を作り、「着替え完了」という表示と共に貼っておきます。本物の時計と比べられる場所に貼っておくと、針の位置を比べることができます。残り時間がどれくらいなのかリアルに分かるので、時間の感覚が次第に身に付くようになって効果的でしょう。
画像はイメージです(撮影:鈴木愛子)
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