■体験談③ Cさんの場合(長男小1、次男3歳6カ月)

 長男のトイトレ開始は2歳1カ月のとき。私の心の準備もないまま、突然始まりました。

 保育園の同じクラスで男の子の一人が、トイレでうんちできるようになり、その姿がかっこよかったみたい。刺激された保育園男子の間で、一躍トイトレブームが起きたんです。すぐに長男も保育園でうんちに成功。家でも1回できたので、「トイトレ完了早いかも~」と思っていました。が、ここから3歳前まで、約一年もだらだらと続くことになるのです。

 トイレトレスタートに伴い、急いでコンビの便座とステッパーを購入しました。「ハンドルが正面に付いていない、フラットでシンプルなほうがいいよ」と先輩ママからアドバイスを受けたからです。このとき、季節は真冬でした。

 しかし、その矢先に長男が数日入院! 彼自身もトイトレへの意欲が薄くなってしまったので、基本はおむつで過ごし、私の心の余裕があるときだけトイレの声かけをするというやり方で、何となくトイトレを続けていました。

 春ごろ、園の日誌に「トイレでおしっこができました。そろそろ布パンツを持ってきてもいいですよ」と書いてあり、保育園でもトイトレがスタート。長男の園では、その子のペースを尊重してスタート時期をお知らせしてくれます。 

 家ではトイレができたら好きなシールを貼る」というご褒美ルールも作りました。「画用紙に木の形を書いて、「これは●●君のトイレの木だね。今は葉っぱがないから、葉っぱのシールでいっぱいにしようね」と声をかけて、おしっこができたら1枚、うんちのときは2枚好きなシールを貼ります。トイレに行くモチベーションになると同時に、家中にシールを貼られることも防止できます(笑)。

夜は思い切っておむつをはかせなかった

 しかし、トイトレはなかなかうまく進みませんでした。テレビに夢中になって、革のソファーにおもらしをされたことも何度もありました。一度、部屋のちょうど敷居の部分でおもらしをしてしまったときは、木の隙間におしっこが全部染み込んでしまって、つい怒鳴ってしまったことも。「いつ取れるんだろう」と終わりが見えない焦りを感じていたんでしょうね。

 ちょうど仕事が忙しくて私にも余裕がなく、子どもにイライラをぶつけてしまう自分にも嫌気が差し…。夫に「そこまでイライラするなら、やらなきゃいいじゃん!」と言われて余計にイライラ(笑)。本人の気持ちで始めたトイトレだから「続けなきゃ」と思い込んでいたんですね。今思えば、うまくいかないときはトイトレを中断したり、無理せずおむつにしたりするのもアリだったと思います。

 夜中のおもらしも数え切れないほど。「おねしょの気持ち悪さを感じれば、取れるようになるのでは」という期待もあり、思い切って布パンツで寝かせていました。朝起きるとシーツがびっしょり!ということは何度もありました。出勤前の忙しい時間に、シーツと敷きパッドを洗濯して、酸素系漂白剤を含ませたタオルでベッドのマットレスをトントンとたたく作業…。ネットで見つけた介護用の防水ボックスシーツが役立ちました。

 夜は無理せずおむつを履かせてしまえばよかったんですが、このときはガチガチに頭が固かったので、変なところで頑張ってしまったんですね…。次男のトイトレのときは、肩の力も抜けていたので夜は無理せず、頻繁におむつを着けていました。

 長男で苦労したトイトレでしたが、次男はほとんど付き添わなくても補助便座を自分でセットし、おもらしの失敗も数えるほどでした。立ちションも保育園のお兄さんを見て自然とマスターし、トイレを汚すこともほとんどありません。3歳になったころから夜のおねしょもなくなり、布パンツで寝ています。

 兄弟でもトイトレの進みはまったく違うし、私の心の余裕も違っていたと思います。長男のときは、「なんでうまくいかないんだろう」と悶々としていましたが、次男のときはおしっこを失敗しても「そうだよね~出ちゃうよね~」と広い心で構えていました。ピジョンのトイトレパッド「とれっぴ~」の数でも2人には大きな違いがありました。長男のときはお出かけのときなど頻繁に活用し、トイトレ中、3パックくらい使いましたが、次男のときは3枚ほど使っただけでおむつが取れました。

 長男は開始時期が早過ぎたため、結局1年もだらだらトイトレが続くことになったので、始める時期の見極めは大切だなと痛感。また、自分に余裕がないときは無理せずおむつにするなど、イライラしないようにうまくトイトレと付き合っていくことが大事だなと思いました。

【ポイント】
● 開始時期が早いとダラダラとトイトレが続く
● うまく進まないときは中断する勇気も必要
● 母子の睡眠確保のため夜は無理せずおむつを