小学校の入学まであと少し。ランドセルに文房具など、必要なものの準備はできていても、やっぱり親の心に湧いてくるのは「わが子はうまく小学校でやっていけるのだろうか?」という子どもの学校生活への不安です。

 今からでも間に合う、「親ができること」について、公立小学校で23年間、教師を務めた経験からメルマガ「親力で決まる子供の将来」を発行する教育評論家・親野智可等さんにお話を伺いました。

 3回目は、読み書きや算数などの準備について、教えていただきます。

最低でも自分の名前の読み書きはできるようにする

日経DUAL編集部 小学校入学を控えたこの時期、親は読み書きや算数などについて、どこまでできるようにしておくのがいいのか悩むところだと思います。どういった準備をすべきでしょうか?

親野さん(以下敬称略) よく質問されるのが、「小学校に入るまでに、平仮名の読み書きはどこまでできるようになっておくのがいいのか?」ということです。建前としては、小学校に入れば勉強するのだから、平仮名の読み書きはできなくてもいいことになっています。

 しかし、正直に言いますと、「できるところまで進んでおいたほうがいい」でしょう。最低でも、自分の名前は読めて、書けるようにしておく。これをできるようにしておかないと、小学校に入学してから本人が大変だと思います。あとは、平仮名もカタカナも読めたほうがいいでしょう。

 できれば、簡単な漢字くらいは読めたほうがいいのですが、そう言っているとキリがありませんよね(笑)

──そう言われると、ちょっと頑張って進めてみようなどと思ってしまいがちですが……。

親野 注意していただきたいのは、親が一気に進めようとするのはよくないということ。こういう話を聞いて、「あ、ウチの子、全然できてない!」と慌ててしまう親も多いのではないでしょうか。そこで、慌てて仕事帰りに問題集だとか、平仮名帳みたいなのを買って、突然、やらせようとするわけです。

 急に、「小学校に行くまでに平仮名書けるようにならないとダメだよ、分かった? はい、書いてごらん!」などとやってしまうと、子どもからすると苦痛以外の何者でもありません。そうではなく、遊びを通して少しずつ進めてほしいのです。勉強としてやるのは逆効果です。

「楽勉」のススメ

──遊びとして取り入れるにはどのような方法がありますか?

親野 まずは、平仮名かるたや平仮名積み木、平仮名パズルなどを使うといいでしょう。まずは遊びの中で、平仮名を読めるようにするというのが大事です。とにかく、勉強としていきなりやってほしくないのです。

 平仮名が読めるようになってきたら、今度は子ども自らが書きたくなります。そうしたら、親が教えてあげる。カタカナも同じ流れですね。漢字なら、『ようちえん かんじカルタ』など幼児向けの漢字かるたなどもありますので、そういうもので遊びの中で覚えていく。これが、私が提唱している「楽勉」です。

 生活や遊びの中で、楽しみながら、楽に知的に鍛えることが「楽勉」。遊びとして読み書きを楽しんでいれば、苦痛になることはありません。楽しみながら、できるところまで進めるというのが一番いいんですね。

 そうやっているうちに、子どもは「勉強って楽しいなあ」と思うようになります。いきなり、無理やり勉強としてやらせようとしてしまうと、勉強が嫌いになってしまうだけでなく、自信喪失にもつながりかねません。それが、一番、子どものことを考えると困ることですよね。

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