打合せに子どもを連れていき授乳することも

 株式会社マミーゴーのスタッフは現在5名。荻野さんを含め、子どもを持つ母親ばかりだそう。「兄と起業した建築会社の時は、深夜まで仕事をする日々。この働き方を30代でできるのかというと、体力的にも厳しいし、子どもとの時間を取ることもできない。この働き方に限界を感じていました」

 そのため、育児をしながら働きやすい環境作りや、パフォーマンスを上げる仕組み作りに取り組んでいます。

 「マミーゴーでは、子どもが熱を出したから今日は在宅勤務、15時まで出勤し家に帰って仕事をするなど、働き方は様々。在宅勤務中はスカイプでつながっているのでとくに不便は感じません。ITが普及しているのに会社を休むのはもったいないし、休んで一番辛いのはママなんです。会社に出勤というスタイルが絶対の場合、育児か仕事かどっちかを選ばないといけなくなります。どちらも選ぶためには、会社が変わらないといけません」

 荻野さん自身も、3歳と0歳の女の子の母親。2人とも保育園には預けておらず、取材当日も子どもを連れて出勤。下の子を抱っこしたり、授乳したりしながら、取材を受けていました。

 「外に打合せに行くときに子どもを連れていくこともあります。3年前はNGだったかもしれませんが、今は企業の人が優しくてウェルカムな雰囲気。どうしてもお客さまによってNGの場合は、夫に預けて会社に連れて行ってもらうこともあります」

 夫は会社を経営していて、時間に融通が利くこともあり、夫婦で助け合うのが基本。シッターサービスなども利用せず、近くに住んでいる夫の両親にも、この1年は預けたことがないそう。夜、緊急対応などしなければならないこともありますが、自宅で電話やメールなどでできる範囲で行っています。

仕事に人生を埋め込むのではなく、自分のライフスタイルに仕事を埋め込むという働き方を作っていきたいです」

仕事をすると夫婦円満に

 仕事に対するバイタリティー溢れる荻野さん。女性が仕事をするメリットは多いといいます。

 「仕事を通して自分自身が成長するだけでなく、仕事をする=夫婦円満になると思います。お互いに尊敬し合えたり、アドバイスできたり。自分が働いているからこそ、仕事で頑張っている夫をすごいと思うことができます。結婚6年目ですが、いまだにラブラブ。毎日好きが更新されています(笑)」

 家事はできるほうがやる、というスタイル。夫は、夜打合せがあるときは、早く家に帰って子どもの面倒を見てくれるなど、育児にも協力的だそう。

 「ケンカは建設的じゃないし、その時間がもったいない。ただでさえ、女性はお化粧しなければなりません。以前、マスカラをつける時間を計ったら、1日15分かかっていました。1年にすると3~4日。その分仕事をしたり、本を読んだりした方が良いと思い、エクステにしました。家事や育児の場合、夫にお願いするのが一番の時短。夫と仲良くして、たくさん協力してもらっています」

(左)マタニティPhotoの家族写真/(右)娘のバレエの発表会
(左)マタニティPhotoの家族写真/(右)娘のバレエの発表会