夫婦って毎日離れて生活していても、心は一緒にいる
―― 最後のシーンも印象的でした。あのときママが最初に口にした言葉が意外で。安田さんは、あの一言にどういう気持ちを込められたのでしょうか?
安田 夫婦って毎日をそれぞれ離れて生活していても、心は一緒にいるんだと思うんです。でも、肉体は一人で頑張っている。そんなママがパパを慕う思いと、成長した息子に対して抱く思い。その両方の気持ちを込めました。そんな思いが皆さんに伝わればいいなと思って。
―― 映画の中での、お気に入りのシーンを教えてください。
石川 僕は、最初にアーロが卵から出てくるところがとても可愛らしくて、元気いっぱいでいいなと思いました。
安田 そうだね、大きな卵から出てきて、可愛かったよね。
私はとにかく全編を通して景色が最高にきれいで、見とれてしまいました。映画館にいながら大旅行したみたいな感じで。あとはやっぱり、アーロとスポットが川のほとりで家族について話すシーン。「こんな小さい子ども達でもいろんな思いを抱えてるんだな」と感じて……。 二回観て、二回とも泣いちゃいました。そこは、今も思い出すだけで涙が出ちゃいます。
―― では最後に、読者へのメッセージをお願いします。
石川 僕はこの映画を通して、アーロとスポットのように、家族や友達を大切にすること、最後まで諦めないこと、何事にも挑戦すること。この3つの大切さを知りました。観てくれる人にもそれが伝わったらうれしいです。
安田 私は、この作品はぜひ、劇場で観ていただきたいなと心から思っています。映像がとってもきれいなので、大きなスクリーンでご覧いただきたくて。この映画の感動は、子ども達や親子のためだけでなく、毎日頑張っている大人にも必ず響くと思います。大人が映画館にふらっと入って観たら、きっと、とても心地よく眠れるのではないかなと。心が洗われたり、癒されて、映画を観た後は、とても充実した、満ち足りた気持ちになると思います。ぜひぜひ、劇場でご覧になってください。ご夫婦で夜に映画館でなんて、すてきだと思います。
(ライター/松田亜子、撮影/稲垣純也)