多忙なDUAL世帯にとって、通勤中や昼休み、家事の合間にワンクリックで買い物ができるネットショッピングは欠かせないツール。自宅に宅配ボックスがあればいつ届いても安心だが、戸建て住宅や宅配ボックスのないマンションの場合は、平日に受け取ることが難しく、不在による再配達の手配も何かとストレスになる。生鮮品を扱うネットスーパーの場合は、配達時に必ず在宅していなければならず、共働き家庭には意外と使い勝手が悪い。

 そんな声を受けて、近ごろ、配達先を自宅に限らず、コンビニエンスストアや駅の専用ロッカーに指定し、好きな場所・好きなタイミングで荷物を受け取ることができるサービスが拡大している。最新事情をまとめた。

食材を駅の冷蔵ロッカーで受け取れる東急ストアの新サービス

 東急ストアネットスーパーなどのサービスを提供する東急ベルでは、東急東横線綱島駅改札前に冷蔵ロッカーを設置し、利用者が都合のいい時間に商品を受け取れるサービスを今年1月から試験的に開始した。

 ロッカーの受け取りは1日3便(①13:30~15:30 ②16:00~17:30 ③18:00~21:00)で、中心層は30〜50代の女性。平日の3便に利用者が集中していることから、仕事帰りの人が利用するケースが多いと見られる。

 ネットスーパーは便利な反面、「受け取り時に必ず在宅していなければならないのがネック」「配達時間帯のどのタイミングで来るのか分からないので、お風呂にも入れない」との声もあった。配達先を最寄り駅のロッカーに指定すれば、仕事帰りのタイミングでピックアップができて時間短縮になる。

 昼休みに妻がスマホから注文をしておき、ひと足帰宅が早い夫がピックアップ、といった使い方も可能だ。

 ロッカー利用料は税抜300円で、税込2500円以上の購入で利用料が無料になる。現在は、綱島駅のみでの試験的な運用だが、利用者が増加すればサービス拡大も検討しているという。