A. まずは、相手の親に対して削除をお願いすることが考えられます。ところが本件のように激怒している親は、簡単に削除に応じてくれそうにはありませんね。その場合は、書き込まれたサイトが掲示板サービスの場合には、掲示板の管理者に対して該当する投稿を削除するよう頼むのがよいでしょう。
プロバイダ会社にも、削除を求めることができます。現在は、いわゆるプロバイダ責任法が制定されています。今までは知らぬ存ぜぬだったプロバイダですが、ひどい書き込みについては削除してくれるはずです。その方が問題解決は早そうです。
実名掲載した親に対しての法的措置としては、削除を求める仮処分(弁護士が書面にし、裁判所に提出する)をすることが考えられます。でも書面にするためには、「掲載事項を削除しなければならない必要性」を訴えることが必要で、それが少々難しいのです。
書き込みされることによっていじめられるとか、子どもの将来が危惧される、実名を書かれて本人も家族も精神的なダメージを被る、などの諸々の事情を証明しなければいけません。これらは、現実にすでに起きていることではなく、あくまでもこれから先の将来のことです。将来に起きる蓋然性が高いのだ、と証明することはやはり難しいといえるでしょう。一寸先は闇といいますしね。それでも証明しようとするのであれば、ネットでの書き込みからどのようなことが起こりうるのかの因果関係を緻密に考える必要があるでしょう。ちなみに、名誉やプライバシーとは別次元での訴訟になります。