認可外に預け復職していれば、加点の対象に

普光院 また[2]にあるように、職場復帰を無理に4月からにするのではなく、預け先が見つかるまで延期するというのも手です。この場合、認可の「入所保留児」になり、5月以降に認可の希望園の希望クラスに欠員が発生して選考会議が行われる際には、その対象となります。

 1歳での認可保育園の4月入園は例年、0歳児よりも激戦になりがちですが、それまでに[1]で見つけた認可外に子どもを預けて仕事に復帰していれば、入園選考(利用調整)で「利用申し込み中の児童を有償で預けている場合(市区町村が定める時間以上)」に該当し、調整指数が加点されて有利になるのが一般的です

 なお、認可外に入れた場合、自治体の保育課から「認可外に入られたのでしたら、認可保育園への入園申請は取り下げますか?」などと問い合わせがある場合がありますが、認可に転園したいと考えている場合は、取り下げてはいけません(入園申請の保留は6カ月までのところが多く、それ以降は申請の出し直しが必要)。

 [3]の二次募集で決まるケースも、多くないもののあります。これは希望が少なかったり入園内定後に辞退が出たりで欠員が生じた施設について行われます。二次募集と一次募集を同時に申し込むケースもありますが、自分が申し込みをしている自治体が二次募集を別途受け付けているかどうか確認してください。まずはウェブサイトをチェックしたり、保育課に電話するなどして確認し、二次募集がある場合は素早く準備しましょう。

―― 住んでいる地域が激戦区という人も中にはいます。そこにいる限り、1歳になっても2歳になっても認可保育園に入れない気がしますが…。

普光院 4つ目の方法として、住む場所から見直すこともありだと思います。

 都心や都内の山の手は入園事情が厳しく、0~3歳児まで待機児童になる可能性も出てきています。「保育園を考える親の会」が独自調査した「入園決定率」を見ていくと、例えば東京都内なら“武蔵野線より外側”、青海市、八王子市、町田市、国分寺市などで入園決定率が高くなっています。職場までの沿線上にあり通勤が可能であれば、都や県を越境して引っ越し先の候補に挙げるのもいいでしょう。

 住む場所を決める際に注意すべきポイントは、以下の3つです。

 [1] 大規模マンション開発の有無
→ マンションが建つと子どもの数も増える

 [2] その市区町村での人気保育園、人気エリア
→ 同じ市区町村内でも駅近などのエリアは人気が高く、入りにくい

 [3] その市区町村が目立つ子育て支援策を打ち出している
→ ニュースになるような子育て支援策が打ち出されると人気が出て、急に入りにくくなることも

 マンション開発情報に目を配ったり、目星を付けた地域の自治体へ直接問い合わせたりと、しっかりリサーチをしておくと安心だと思います。