1週間石けんをストップ。それだけで肌はみるみる改善する

  「石けんの使い過ぎ」が疑われるときは、1週間ほど「石けんはどうしても汚れが落ちないところのみに使う」ことを試してみてください。そうすると、皮膚の赤みがすっかり治ってしまうことがとても多いのです。

 もちろん、皮膚の病気で起こる湿疹の可能性もゼロではありませんが、「皮膚の薬をもらいに行こう」と考える前に、石けんやボディーソープを使い過ぎていないだろうかと、振り返ってほしいのです。

 さらに、冬は湯船の温度を高めに設定することがあると思いますが、熱過ぎるお湯や長風呂は皮脂を洗い流し過ぎてしまうので気を付けましょう。

 ちょっとでも湿疹ができると、アトピーを疑って慌てて来院する親御さんは多いですが、肌に一つの湿疹もなく、年中スベスベつるつる肌という人はそういるわけではありません。子どもをよく観察し、いつも通り元気でよく食べ、よく眠り、よく遊んでいれば、それは病院で薬をもらうほどのことといえるでしょうか?

 受診の目安は「湿疹がその子の日常生活をどのくらい阻害しているか」ということを物差しに考えるといいと思います。

  石けんやボディーソープを「使い過ぎないこと」。ぜひ、試してみてくださいね。

(文/中島夕子)

杉原 桂
昭和大学医学部卒業後、千葉県こども病院新生児未熟児科、沖縄県立八重山病院小児科、国立病院機構相模原病院小児アレルギー科、多摩ガーデンクリニック院長などを経て、2015年4月にユアクリニックお茶の水を開院。子どものアレルギー疾患を専門にし、漢方治療や代替医療も取り入れている。日本小児科学会小児科専門医、日本小児科医会認定 子どもの心相談医、日本医師会認定産業医。