こんにちは。チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美です。

 結婚前、「子どもが生まれたら自然と“家族”になる」と思っていませんでしたか? でも、実際には子どもが生まれたら、その日から突然「お父さん」「お母さん」の役割をこなさなければいけない……。それなのに、夫婦間で「家族をどんなふうにつくっていきたいか」というイメージの共有や、それについて話し合うことなんて、なかなかないのではないでしょうか。

 私は今まで、4000世帯以上の家族を見てきましたが、テレビドラマのようなおうちは見たことがありません。何も問題のない家族なんて、ないんじゃないかしら? 隣の芝生が青く見えたり、夫婦の危機が訪れたり、家族をつくるということを試されるシーンは多々あります。

 夫婦の問題や、子育て相談を通して、数多くの家族の成長を見てきた私が一つ言えることがあります。それは、「家族は変化していける」ということです。

 家族も進化しながら、成長していくことができる。家族みんなが安心した生活を送れるように、「大丈夫だよ」「ここにいるよ」「見ているからね」と声を掛け合い、家族を自分達らしくつくっていくこと。それこそが、ファミリー・ビルディングなのです。

【ファミリー・ビルディングとは?】

一つとして同じ家族のいない中で、それぞれの違いを楽しみつつ、

子どもも大人も共に成長し合い、自分達らしい家族を形成すること

 「安心して生活ができる」ということは、子どもの健やかな心の成長につながります。家庭が落ち着かないと両親も仕事に集中できませんし、子どもも成績不振になったりします。気掛かりなことが家庭にあれば、それぞれが自分のことに集中できなくなるのは当然のことです。

 私が主催する子育て学協会で行った「幼児期の子育てに関する悩み調査」では、こんな結果も出ています。