女性の雇用拡大が国家プロジェクトになっている今、保育園の待機児童問題解消が急ピッチで進められています。しかし、施設整備の遅れや、現場の理解不足などで、職場復帰を妨げられ、キャリアチェンジを余儀なくされるワーママがまだまだ多いというのも事実。そんなママ達が、何をきっかけにどのような選択をしてきたのか。生の声をお届けします。

【あらすじ】会社員の夫と4歳の娘を持つ長岡美穂さん。大学を卒業後、環境系シンクタンク、政府系研究開発機関を経て、外資系戦略コンサルティングファームのコンサルタントに転身されたという経歴の持ち主です。こと自身の“保活”に関しては思い通りにはいかず……。保活と再就職活動を並行して行う中で、女性が社会で活躍し続けるための社会インフラの貧弱さを実感します。「出産・育児を経て、再度社会で活躍したいと思う女性がチャレンジできない社会はおかしい」。怒りをパワーに変えて突き進む、ママ起業家のストーリー。「待機ママ 35歳で第一子を産むため、逆算して結婚」「待機ママだったからこそ、保育園事業に乗り出したい」に続く、最終回です。

“保活の壁”を無くしたい。実体験から生まれたサービスを開発

画像はイメージです
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 私は1年半以上かけて、保育園経営のための準備を進めると同時に、 保育園探しのアドバイスをする「保活アドバイザー」というサービスをスタートさせました。これは、通常は保護者が自力で行う“保活”の一部を代行するというサービスで、自分自身が感じた矛盾や壁を乗り越えるために欲しかった支援そのものです。

 個人的には、このサービスを手掛けることによって、保育所経営に生きるノウハウや実績を蓄積することにも役立てることができます。しかも、開始時に必要なのはパソコンと電話だけ。夫と子どもがいるため、起業リスクを最小限に抑えながら、身の丈サイズで始められる事業であることも重要でした。積極的な広告は打たず、告知はホームページのみに。それでも、これまでに都内のご家族の保育園入園をサポートさせていただきました。

 「将来的には保育園を経営したい」という思いで活動してきたため、リサーチのために行政を回って得た情報や、法律面の知識も蓄えていました。母親としての気持ちも、保育士の考えや現場の事情も分かります。

 既に「自治体の保育事情・制度の解説」「希望条件に沿った保育園マップ・リストの提供」「保育園の見学代行」「書類作成のアドバイス」などのサービスを開始しています。「自治体ヒアリング」「保育所への問い合わせ」「見学代行」などでは、保護者の方が特に聞いておきたいところなども踏まえ、園選びや実際に園に通うときに関する利便性について、ヒアリングや資料などを通じて調査し、報告書にまとめて提出しています。

次ページから読める内容

  • あらゆる世代の人が、いつでも自由にチャレンジできる社会をつくる
  • ライフステージに合わせて「公共政策」を再定義

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