こんにちは、とけいじ千絵です。私は、「審食美眼(=食に対する審美眼)を磨き、彩りある食生活を」をモットーに、小さな子どもを持つパパ・ママ向けに講座を開いたり、フードアナリストとして企業の商品開発のお手伝いや執筆活動をしたりするなど、「食育」に携わっています。

 連載5回目の今回は「外食・中食を子どもと一緒に楽しむ方法」についてお話ししたいと思います。

 共働きのDUAL家庭にとって、特に平日は息をつく間もないくらい怒とうの日々ですよね。そんな日々でもお母さんは頭を悩ませながら、おいしく楽しく時間をかけずに食事を作るために、色々な工夫をしていらっしゃると思います。そして、毎日手作りなんてしていられない! と、外食・中食を取り入れているママもたくさんいると思います。

 「外食」とは家以外で食事をすること、「中食」とは料理品小売店の店頭で弁当や総菜などを買ってきて家で食べることをいいます。外食は1980年代、中食は1990年代後半になり、女性の社会進出に伴って急増するようになりました。

 でも、中食・外食の食事が続く毎日に、罪悪感を抱いているママもたくさんいるのではないでしょうか。

 先述したように、外食、特に中食が急激に増えるようになったのは1990年代後半に入ってからとつい最近です。自分自身が子どものころに、日常的に外食・中食をした思い出を持たないママ達は、自分の子どもに手料理を食べさせていないことに対する罪悪感を抱いてしまうのだと思います。

 しかし、視点を変えてみると、外食はお母さんの普段食べ慣れた味以外の、新しい味を試す・知ることができる貴重なチャンスです。また、料理を作る時間、後片付けの時間が省ける分、子どもときちんと向き合って食事をする時間をつくることができるはずです。

 さあ、今から外食・中食をすることに罪悪感を持つのはやめて、外食・中食を積極的な食育の場と捉えてみませんか。