専用の道具で火おこしにチャレンジ

 本イベントは、マンション入居予定者同士の交流を深めることが目的です。災害時の緊急対応や復旧・復興には、地域コミュニティが大きな役割を果たします。コミュニティが力を発揮するためには、ご近所同士の交流が欠かせません。

 参加した12組の家族が青、黄色、ピンク、緑の4チームに分かれ、まずは同じチームになった家族と仲良くなるためにお互いに自己紹介した後、チーム対抗の大縄跳び大会にチャレンジ。

パパやママも大縄に挑戦。跳んだ後は「思ったより疲れますね」という声も
パパやママも大縄に挑戦。跳んだ後は「思ったより疲れますね」という声も

 続いて、チーム対抗の火おこし大会がスタート。勝利の条件は、はじめて見る器具の使い方を皆で考えながら火をおこし、タコさんウインナーを先に4本作ることです。でもやっぱり、はじめてだとどうしてよいのか戸惑うパパが続出。いざというときの備えの大切さを実感したようです。

 そこで永松さんのレクチャーで、火を発生させるところから挑戦。今回使うのは「ファイヤースターター」という、マグネシウムの細い棒で金属の板を擦って火花を発生させる、現代式の火打ち石のような器具です。一般的に火をつけるのはライターやマッチが知られていますが、ライターは故障したら自力で修復することは不可能。マッチにも湿気に弱いという欠点があります。その点、ファイヤースターターはシンプルな構造から故障する心配はなく、半永久的に使用することができます。

丸めたティッシュや着火剤にむけて火花を飛ばし、火種を作る。火があがるたびに歓声があがった
丸めたティッシュや着火剤にむけて火花を飛ばし、火種を作る。火があがるたびに歓声があがった

 永松さんがお手本をみせると、会場からは「おお」と歓声が。閃光のように火花が散るさまは魔法のよう。早速、パパ達が手に持って、悪戦苦闘しながらも、続々と火花をおこしていきます。子どもが怖がってうまく火をつけられずにいると、すかさずパパが一緒に持ってあげてサポートするシーンもありました。

 ファイヤースターターは少しコツがいるのでうまく使えない人も多いそうで、これには永松さんもびっくり。ポテンシャルの高さに感心していました。「パパ、かっこいい」と、子ども達のパパを見る目も少し変わったようです。

 火花をおこすのに成功したら、その火を着火剤につけて大きくしていきます。ある程度大きくなったら、いよいよ炭に着火。ここで役立つのがステンレス製の煙突のような「チャコールスターター」です。火を覆うようにすっぽりと被せ、上から炭を入れると簡単に炭火を作ることができます。着火したらチャコールスターターごと持ち上げて、焚火台に炭を広げればOKです。高く火の粉があがることもあるこの作業。青チームではパパが挑戦し、見事成功!子ども達の「すごーい!」という声に得意げでした。

チャコールスターターから焚火台に炭を移す。火の粉があがり驚く子ども達
チャコールスターターから焚火台に炭を移す。火の粉があがり驚く子ども達