共働きファミリーが当たり前のフランス・パリ。女性だって結婚しても子どもを持っても、変わらず仕事を続けます。そんなパリのデュアラーのライフスタイルについて、現地在住20年のアーティストでジャーナリスト、永末アコさんが3回に分けてお伝えします。2回目はアフター6の過ごし方について。美食の国フランスで料理好きなママ・パパも多いですが、平日の夜は冷凍食品もうまく活用するなど、賢く仕事と家事を両立させています。

テロリストを憎むより、テロリストを作った社会を見直そう

 こんなにも長くパリに、私が住み続けている理由。それは、パリの街並みに惹かれ続けているからであり、大小の芸術が溢れているからであり、パリの生活スタイルが自分に合っているからであり、フランスの食べ物が好きだから。けれど、一番!の理由を聞かれたらなら、「パリの友人たちが大好きだから」。

 そして昨年末のパリのテロの悲劇の後、私は更に彼等が大好きになっています。なぜなら友人たちは皆、この悲劇を繰り返さないためにすべきことを知っていて、今まで以上に微笑み、おしゃべりをし、ジョークを言ったり、時には皮肉を言ったりしながら実行しているからです。

 それは、友人や家族との日常を、できる限り、最初は作り笑いでしかなくても、微笑みで満たすこと。この過激な暴力に対抗しようとは決して思わず、戦争という言葉を過去のものにするため、テロの悲劇をパリだけでなく、どの街でも繰り返さないために。

 そしてショックと耐えがたい悲しみにありがながらも、テロリストを憎むより、テロリストを作り出してしまった社会を見直そうとしています。

 あのテロの後から、いつも以上に、私たちは、習慣の頬へのビズを心を込めてしています 。新年の挨拶には、お互いへの幸せや健康を願う言葉と共に、皆が必ず付け加えるのです。「世界の平和を!」

テロの後、友人や家族との日常を、できる限り微笑みで満たしたい、という思いが強くなりました
テロの後、友人や家族との日常を、できる限り微笑みで満たしたい、という思いが強くなりました