気長~に待つ「公立」の健診、産院

 公立病院で出産をする場合は、産前検診は住んでいる地区のクリニックで行い、32週目からは産院に行く。産院は自分の住んでいる地区以外でも可能だが、出産は自宅に近いほうが便利なのでほとんどの人は地区の病院を選ぶ。香港IDカードを持っていたら、健診は無料。香港に180日以上滞在する11歳以上の人は国籍に限らず香港IDカードを取得する義務があるので、居住者は誰でも持っている。

 産前検診はクリニックが開いた時間から早い者順にレジスターし、順番が来るのを待つ。尿検査はマイカップを持参して準備、血圧は自分で測って申告。とにかく妊婦さんの数が多いので、ナースも一人ずつに対応している時間がない。超音波は35歳以上の高齢出産の場合は妊娠中1回見ることができるが、写真はお金を出しても買うことはできない。待ち時間は1~2時間、待合室でダウン症や出産に関するビデオを観ながらひたすら待つ。

 公立病院はとにかく敷地が広いので、出産のときは産科病棟のブロックを目指してタクシーを横付けする。 麻酔師の事前予約はできないため、無痛分娩を希望していても空き状況によって来てくれないこともある。私が出産した日は帝王切開が多かったため麻酔師の数が足りず、待っている間に生まれてしまった。夫の立ち会いは産前講習を受けた人しかできず、しかも生まれる直前にしか入室できない。

 産婦人科には産前病棟と産後病棟があるが、ベッドの数が足りない時は産前病棟に産後のママが運ばれることも。8人の大部屋はカーテンで仕切られ、狭いスペースには何も付いていないのでトイレットペーパーから紙コップ、自分用の産後ナプキンや赤ちゃんのおむつなどすべて持参。売店があるので、付き添いの人がそこで購入する。パジャマは病院が支給するものを着用し、赤ちゃんの毛布も病院のものを使用。面会時間は1日2時間、一度に面会できるのは2人に制限されている。退院時に支払うのは宿泊費の約150香港ドル(約2,300円)のみ。


公立病院の赤ちゃんを包む毛布は硬く、持ち帰り禁止