塾面談は受け身にならず、具体的な質問をぶつける
2月は塾の新学期。これから中学受験の勉強が始まる新4年生、新学年のカリキュラムに入る新5・6年生も、上手なスタートダッシュを切ってほしいものです。
小川先生が具体的なアドバイスをしてくれました。
「大手受験塾では、新しい学年に上がる前のこの時期(12~1月)に面談が行われます。そのとき、多くの親御さんが『うちの子は大丈夫でしょうか?』と質問しているようです。すると、塾の先生はおそらく、お子さんのテストの結果を見ながら、苦手分野について繰り返し学習をするようにアドバイスするでしょう。そして、それを聞いたお母さんは、『もっと勉強をさせなきゃ!』と焦ってしまうのです」
「でも、そんな面談でははっきり言って意味がありません。お子さんの力を本当に伸ばしたいのであれば、現状を正しく把握して、やるべきことを具体的に聞いてみましょう」
「実は集団塾では、先生が生徒一人ひとりをじっくり見ることは難しいのです。私自身が大手塾で指導をしていた経験があるので分かるのですが、それは先生が悪いというのではなく、大手塾の授業スタイルやシステムの結果、そうなってしまっているというのが現状です」
「例えば面談ではこう聞いてみてください。『うちの子、授業をちゃんと聞いていますか?』『ノートの取り方は今のままで大丈夫ですか?』など、あなたのお子さんについて具体的なポイントを聞いてみるのです。おそらく、きちんと答えられる先生は少数派ではないでしょうか。なぜなら、あなたのお子さんをそこまで見ていない方が多いからです」
「でも、そのように具体的な質問を投げかけることで、先生自身もどこを注目すべきかが分かり、普通はそこまで生徒一人ひとりをじっくり見ることはないけれど、あなたのお子さんのことを、気を付けて見るようになると思います」
「でも、『うちの子、大丈夫ですか?』といった漠然とした質問しかできないと、そこまではやってくれません。だから、塾面談では受け身になってはいけないのです。『面談は先生を動かすためのもの』。そう思って、具体的な質問をどんどんしてみましょう」