夫婦二人で生活していたときは何とかなっていたのに、子どもができた途端、「家が片づかない!」という壁にぶち当たり、どうしていいか分からないという人は少なくありません。「子どもに何度『片づけなさい』と言っても、家が片づきません」と途方に暮れているママ&パパの声も聞こえてきます。今年こそ、「片づけなさい!」と言わないで済む1年にしたい――。そんなあなたに役立つヒントを、「子どもの発達」「片づけノウハウ」「住まいづくり」という各専門家に聞いてみました。今回は「乳幼児期」の子どもの片づけ力を高めるポイントについて解説します。

【片付け上手になる部屋づくり特集】
第1回 子どもにとって「片づけなさい!」は無茶ぶりだった
第2回 親子で知っておきたい2つの片づけキーワード
第3回 子どもが楽々片づけられる仕掛け【乳幼児編】
第4回 子どもが楽々片づけられる仕掛け【小学校入学~編】
第5回 減らす&捨てる モノをあふれさせない親子の習慣

 第1回「『片づけなさい!』は“無茶ぶり”だった!」でも書いたように、子どもがスムーズに片づけを習得するには、発達の段階に合わせた言葉がけが重要になる。

 ここからは「乳幼児期」と「小学校入学以降」に時期を分けて、子どもの片づけ力を高めるポイントを紹介しよう。

 自分からすすんで片づけができる子どもに育てば、「片づけなさい!」とハッパをかける必要もなくなる。親がラクになるのはもちろん、「将来、身の周りを自己管理できる自立した社会人へと成長を促すために、小さいうちからのはたらきかけが重要」(一般社団法人日本収納検定協会代表の小島弘章さん)なのだ。

 まずは、乳幼児期にやるべき働きかけから。とはいえ、0~2歳の時期は、目につくものすべてに興味がわいて、「出したモノを片づける」という行動を覚えることはまだまだハードルが高い。

 「片づけ」には、「モノの種類を分類」→「あるべき場所にしまう」という2段階の行動を要するが、「モノの分類ができるのは、食事や着替えなどができるようになってくる3歳以降」(実践女子大学生活科学学部教授の松田純子さん)。2歳くらいまでは遊びを優先して、片づけも遊びの一環として「箱にモノを投げ入れて、全部入ったら褒める」など子どもが楽しめる演出を心がけよう。

 色や形に興味を持ちはじめたら、「青いおもちゃは青い箱、赤いおもちゃは赤い箱に入れてみよう!」「丸い形のモノと、四角い形のモノで分けられるかな?」など、分類遊びにトライ。こういった分類遊びは「思考や認知の能力を高める、非常に高度なトレーニングになる」(松田さん)。

 大事なのは、子どもができた時にたくさん褒めること。

 「モノをしまうとお母さん、お父さんが笑顔で喜ぶ。親がポジティブな反応を見せ続けることで、“片づけは楽しい”“好き”“得意だ”という積極的な姿勢が育っていく。このベースができると、その後の収育(=片づけ教育)がとってもラクになります」と小島さん。

次ページから読める内容

  • 3歳になったら片付けの意識付けを
  • 子どもの発達をリセットしない、片づけないスペース

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