子育てをしながら仕事も充実している両立パパたちは、時間の使い方、社内外の交渉、家庭生活において、どんな工夫をしているのでしょうか? 日経DUAL、パパの働き方特集2回目は、いよいよ「凄い夫、四天王」の登場の第1弾です。

 グーグル株式会社の里村明洋さんは、6歳と3歳の男の子を育てる両立パパ。前職で同僚だったという妻とは「家事も育児も仕事も完全にフェア」な関係だといいます。夫婦でどんな決まり事があるのか、効率的に仕事をするための心がけなど、ノウハウ、スキルを伝授してもらいます。

【パパの両立テク&凄い夫、四天王登場!】
第1回 パパの両立の実態は? リアルな声にママ激震!?
第2回 完全フェアネス夫婦! 仕事も育児も遊びも諦めない ←今回はココ
第3回 週1回家族戦略会議! 仕事スキルが家庭を高効率に
第4回 アクセンチュアのパパは超主体的!
第5回 有名ブロガー・パパは脱ワーカホリックで子ども優先

妻のこだわり!⇒完全フェアネス夫婦

 わが家は完全フェアネス夫婦です。

 妻は前の会社の同期で同じ年齢ということもあります。妻がこだわるのは「平等」ではなく「公平」さで、家庭では夫婦で「公平」にしたいという信条を持っていて、それを尊重しています。

 子どもの送り迎えから、「私が1度、飲みに行ったら妻も1度飲みに行ける」といったことまですべてにおいてフェアネスに基づいて行動していますね。家事も一応は担当があり、掃除とゴミ捨ては私の担当で、洗濯と食器洗いは妻。乾いた洗濯物は2人で畳むというようにしつつ、「今回は洗い物をやっておくから、掃除しておいてね」など、一つひとつのアクションを「これをやったから、こっちをやっておいてね」と交換条件にしています。

 だから、日本社会ではまだ多い「男だから」などという立場的な違いはわが家では出てきませんし、ディスカッションになるのはやったことの配分についてになります。例えば、自分は50やったけれどあなたは40しかやっていないから、あと10をやらなければならないでしょうといったように、フェアネスをどう担保し合うかが論点になることが多いんです。

 フェアネスを担保し合うことがまた、家庭がうまくいく方法になっていますし、だからどちらかが一方的に怒られるようなことはなく、あくまでも「フェア」にディスカッションできています。もちろんそのためには、日ごろからのコミュニケーションも大事です。