共働き夫婦のみなさん、こんにちは。今朝も子ども達にササッと朝食を食べさせ、自分の身支度をパパッと整えて飛び出してきたDUAL読者さん、「パパのファッション」についてふと不安になったことはありませんか? 子育て真っ最中のワーキングママとパパは、自分の洋服をゆっくり買う時間も取れない多忙な生活を送っているのではないでしょうか。そこでDUAL編集部では、年末のパパへのプレゼント選びも兼ねて、「娘も妻も惚れ直す!パパの勝負スーツ選び&買い物マップ」を特集することにしました。
 特に男性は、ビジネスシーンにおけるおしゃれルールの柔軟性が乏しく、だからこそ意図せず「おしゃれの常識」から外れてしまいかねません。でも大丈夫。実は基本さえ押さえれば男性の仕事スタイルをカッコよくするのは難しいことではないと、ファッション業界の大御所・スタイルアドバイザーのたかぎこういちさんは言います。第1回目「今さら聞けないスーツ選び基本ルール」をお伝えしました。2回目は「パパに似合うスーツブランドが分かるマトリックス」を特別公開します。パパもママも一緒にご覧ください!

■「パパの勝負スーツ選び特集」目次

第1回 プロが伝授! 勝負スーツ今さら聞けない基本ルール
第2回 価格×センスでパパに似合うスーツブランドが分かる! ←今回はココ
第3回 鉄板のシャツとタイ組み合わせ エリア別MAPも
第4回 プロが悲鳴をあげるNG集&体型をカバーする服選び

 スタイルアドバイザーのたかぎこういちさんが世の中のすべての働く男性をカッコよくする、というミッションを掲げて始まったビジネスファッション講座。初回はおしゃれの基本、TPOを外さず、アイテムごとの「おしゃれ度数」を合わせれば意外と簡単に「おしゃれパパ」になれると教わりました。

 第2回の今回は、着こなしの基本の「き」であるサイズの話。後ろ姿のチェックも必要です。そして記事の後半には「どの店で買えばいいの?」というよくある疑問に一発回答! 価格とフォーマル度でたかぎさんに分析作成してもらった「パパに似合うブランド表」をDUAL読者用に作ってもらいました。

正しいサイズのスーツさえ着ていればカッコよくなれる

 こんにちは、たかぎこういちです。ビジネスファッションの基本はTPO。たかぎ式度数表を使って度数を合わせればTPOは外しようがないから、「あちゃー、いい年頃のパパなのに、スーツがいまひとつ残念…」とはもう誰にも言わせません。これでまあ、言うてみれば偏差値50はクリアできました。さあ今日はSFCのSでファッション偏差値、一気に上げましょう。

 ところで第2回目が始まってすぐになんですが、いきなり反省会を。何事も反省から学んで成長するんやから。「ファッション偏差値を上げる」……この心がけは、実はアカンのです。昔、自分の息子の受験でえらい苦労したのを思い出しまして。偏差値ばっかり高こうても、当の息子本人に合ってなかったらやっぱり不正解。そやから偏差値教育はやめ。ファッションは数字じゃない(あ、度数表の数字は大事やからね)。褒めて育てることにしよ。世界にひとりしかいてない自分に合うたスタイルがベストやからね。

 ほんで、そんな自分探しの旅で役に立つのは何やろなー考えましたら、やっぱりSFCの「S」なんや。Sが何やったか覚えてはりまっか? 「Size and Silhouette」、サイズとシルエットのSですわ。ずばり、スーツの着こなしは、サイズで決まります。つまり、正しいサイズのスーツさえ着ていればカッコよくなれるのです。「正しい」というのは、つまり「自分に合っている」ということ。ごくごく普通の無地のグレイスーツにワイシャツ、紺の無地タイという、誰でも必ず持っているアイテムでも、正しいサイズを姿勢よく着るとこんな印象になります。

 「ハケット ジャパン」のセールスマネージャー大西慎哉さん、中学1年生の娘さんと小学5年の息子さんのパパでもあります。50代ですが清々しく、余裕もあり、スーツを着こなされています。

 こら無理やわ、なんてさっそく思いましたか? シャツは白、スーツも基本のグレー無地、ネクタイも紺ですが、ビシーッと決まっているのには理由があります。「サイズ」が正しく大西さんの体に合っているからです。でも逆に言うと、どんなに男前でも、どんなに高級なスーツでも、サイズが合ってなければこうは見えません。そのくらい、サイズは大事なんです。

 今日は「ちょうどいいサイズの見分け方」をお教えします。試着室でチェックしてください。できればママの厳しい目で見てもらうとええんで、羽生編集長のように夫婦で同じ日に有休を取るように、「今度一緒に有給とらへん?」 とお誘いしてみるのんがええと思います。

上着は肩と袖が大事なチェックポイント

 まず上着は肩で着る、と覚えといてください。

 上着の肩山が落ちないのがベストです。よく見るのは、ちょっと大きめを選んでいる人。これから育つのを見込んでる中学生風になってしまっています。といって、窮屈なのもアカン。社会人生活を送るうちにうっかり育ってしまったパパもいると思いますので、まずは「肩できっちり合わせる」のを意識してください。

 このとき、後ろ姿をチェックすることも大事です。ここ、ママに見てもらえると安心です。目立つ横シワや縦シワがでるのは体に合っていない証拠。合っていると自然とウエストラインも体にフィットしています。着丈は、おしりにかかるくらいで止めといてください。

 肩が合っていると自然とウエスト周りもフィットしています。

 では、次ページからはお待ちかねの「価格×センス」でパッと分かる、パパの好みに合うスーツブランドマトリックスをご紹介します。合わせて、おしゃれに見えるサイズ感、小物術もお届けしましょう。

【次ページからの内容】

・「肩と袖」が大事なチェックポイント
・一瞬でいい感じになれる「ポケットチーフ」
・上着が細身なら当然パンツも細身がいい
・一番おしゃれに見える「サイズ感」とは?
・世界一ブランドがそろう国、日本
・超絶便利! 価格×フォーマル度で見る「ブランドマトリックス」