この日一番の大爆笑となった「落語」

 最後は五明樓玉の輔さんによる落語です。講談のときと同じように、まずは落語の基本的な説明から。

 「噺家がやる手ぬぐいと扇子を使ったジェスチャーで、何をしてるのか観客が想像するのが落語。これはおバカな子にはできないよ」。そう言ってニヤリと笑う玉の輔さん。実際にいくつかのジェスチャーをしてみせると、子ども達から「字を書いてるー!」「本読んでる!」など元気な声が飛び交いました。

玉の輔さんの問いかけに、大きく手をあげて答える子ども達
玉の輔さんの問いかけに、大きく手をあげて答える子ども達

 この日のお話は『牛ほめ』。お父さんから「返事は『はい』だ」と何度教えられても『うん』と返してしまう、少しおバカな与太郎が主人公のお話です。その与太郎が伯父さんの新築した家を褒めに行くことになったのですが、お父さんに教えられた褒め方の文句を次々に言い間違えてしまいます。

コロコロと表情を変え、ひとり二役を演じる玉の輔さん
コロコロと表情を変え、ひとり二役を演じる玉の輔さん

 「先日はおとっつぁんがご馳走になり、ありがとうございます」を「先日はおとっつぁんがご馳走になり、ご愁傷様です」。「庭は総体ミカゲ造りでございますな」を「庭は総体見かけ倒しでございますな」。おかしな言い間違いを繰り返す与太郎。与太郎と伯父さんの二役を交互に演じる玉の輔さんのコミカルな動きも冴えています。会場は終始大爆笑のまま、あっという間に閉幕となりました。

 演目はそれぞれ20分ほど、あわせて1時間程度で終了。間に休憩などはありませんでしたが、それぞれ趣の違う演目だったこともあり、子ども達も退屈せずに見続けることができたようです。

 「子どもは落語で床に転げ回るほど笑っていました。返事を何度も『うん』と言ってしまうところなど、同じネタを繰り返すのがツボにはまったみたいです」

 終演後に参加された親子に取材をしてみると、参加されたお母さんのひとりはそう仰っていました。また、子ども達も

 「たくさん笑った。また来たい!」

 「もともと落語が好きで、地元でもよく見てた。プロの落語を見るのははじめてだったからまた来たい」

と大満足の様子でした。

終演後は今回の出演者3名のサインが書かれた色紙が景品のじゃんけん大会も行われた
終演後は今回の出演者3名のサインが書かれた色紙が景品のじゃんけん大会も行われた

 落語などの日本の伝統文化に触れつつ、家族みんなで楽しめる「THEこども寄席」。ちょうどお昼時に終わったこともあり、どの親子も今日の感想やお昼に何を食べるか話しながら帰って行きます。皆さん午前中から親子でたくさん笑って、素敵な休日の始まりになったようでした。

(取材・文/小沼理[かみゆ] 写真/中島明菜)

 昨年「おでかけサポートメール」でご紹介したら、すぐに満席というほど、日経DUAL読者にも人気が高い「THEこども寄席 新春特別公演」。来年の第一弾は、2016年1月30日(土)と31日(日)に開催されますが、残念ながら、すでにほぼ満席とか。でもご安心下さい!日経DUAL Presentsとして、「THEこども寄席 in 横浜」を、2016年2月27日(土)に開催することが決定しました!

 新春ならではの獅子舞や飴細工も予定しております。落語や講談、太神楽といった、日本の伝統芸能のおもしろさを、ご家族皆さんでご堪能ください。日経DUAL会員は優先で、先行予約価格でご参加いただけます!

お申し込みはこちら(チケットぴあにリンクします)

【開催日】2016年2月27日(土)
【公演時間】午前11時~/午後2時半~全2公演 ※開場は各30分前より
公演時間は約65分を予定しております。
【会場】横浜関内ホール 小ホール(〒231-0013 神奈川県横浜市中区住吉町4-42-1)
http://kannaihall.jp/

寄席の内容について

 トップバッターの一龍斎貞寿さんの講談はただでさえ大爆笑のお話であるにも関わらず、絵付きバージョンなので、小さなお子様でも十分楽しめます。

 続いて鮮やかで華麗な技の数々を披露くださる鏡味味千代さんの江戸太神楽。子どもたちも思わず席から身を乗り出してしまうほどの大技がご覧いただけます。

 最後は春風亭柳朝さんの落語。柳朝さんは3人のお子さんをお持ちであることもあって、語り口が優しく、お子様はもちろん、落語がはじめてのママさんにもピッタリの落語家さんです。クスクス、アハハと笑いと笑顔が絶えない一席になること受け合いです。

【日経DUAL会員限定 先行予約価格】
大 人 予約価格 2,500円→先行予約価格 2,300円
子ども 予約価格 2,000円→先行予約価格 1,700円
※先行予約価格は、2016年1月31日までの期間限定販売です。満席になり次第、販売を終了します。
・チケット購入後、お子様の体調不良等で来場できない場合には、事前にご連絡いただいた方(前日までにchild@mazeru.comへメール連絡)に限り、次回ご予約のこども寄席のチケットを半額にてご案内します。

お申し込みはこちら(チケットぴあにリンクします)

飴細工の受付について

 公演前にお買い求めいただけます「飴細工」。こちらは飴細工職人であります五十嵐俊介氏を招き、その場でお客様のリクエストにお応えしながら手作りいたします。時間的な制約がある関係で、公演終了後までに作ることができる飴細工は約60本(一人1本限定・400円)となります。各公演の開場10分前から整理券をお配りいたしますので、ぜひ作りたいという方は小ホール受付前にお並びください。

お申し込みはこちら(チケットぴあにリンクします)

お申し込み/参加にあたっての注意事項

・当日は、プロのカメラマン、ライターによる取材・撮影が入り、当日の様子をレポート記事として「日経DUALサイト」に掲載する予定です。
・定員になり次第、受付を終了させていただきます。
・チケットぴあの会員でない方は、会員登録(無料)の必要があります。
・会場までの交通費、宿泊費は参加者負担となります。
・日経DUALに関するお問い合わせはこちら
・こども寄席に関するお問い合わせはメールでchild@mazeru.comへ
・こども寄席について詳しくはこちら