こんにちは。武蔵野大学講師の舞田敏彦です。2015年もそろそろ終わり。お正月は帰省されるご家庭も多いことでしょう。子ども世代、自分達親世代、自分達の親である祖父母世代などの3世代(あるいは4世代)が会するわけですが、こういうときには大いに語り合い、異世代理解を図っていただきたいと思います。核家族化が進んだ現在では、子どもが遠い過去の話を、祖父母から聞くことが少なくなっています。それだけに、このような機会を大事にしたいものです。
今回は、そのための材料(たたき台)を提供いたします。それぞれの世代の生きた軌跡がビジュアルで分かるグラフです。その名は「ジェネレーショングラム」。縦軸に時代(年)、横軸に年齢をとった座標上に、各世代の軌跡線を引く図法です。
6世代がどういう時代に過ごしたかを見る
軸の範囲をどうするかですが、われわれの親世代(子にとっての祖父母)は戦後初期、祖父母世代(子にとっての曾祖父母)は大正末期から昭和初期の生まれだと思いますので、縦軸は1925(大正14)年から2015(平成27)年現在までとしましょう。横軸は、0歳から25歳までとします。人格形成がなされる乳幼児期から青年期を、どういう時代で過ごしたかが重要だからです。
この座標の上に、6つの世代の軌跡線を引いてみました。
[1]1925(大正14)年生まれ、
[2]1935(昭和10)年生まれ、
[3]1948(昭和23)年生まれ、
[4]1968(昭和43)年生まれ、
[5]1976(昭和51)年生まれ、
[6]2001(平成13)年生まれ、
の6世代です。
[1]~[2]は、われわれの祖父母(子にすれば曾祖父母)に近い世代です。[3]はわれわれの親(祖父母)、[5]は現在子育て中のわれわれ自身です。最後の[6]は、われわれの子ども世代に見立ててよいでしょう。1976年生まれの私の感覚からした想定ですが、これに沿って話をしたいと思います。
次ページから読める内容
- 戦前の軍国主義の中で育ち青年期に戦争を体験した世代
- 1925年生まれ世代は「生」や「平和」の尊さを身に染みて感じている
- 1935年生まれ世代は「食」のありがたみを肌身で知っている
- 児童期は「欠食」、青年期は「厭世」…最も大変だった世代
- 団塊の世代は幸運な世代
- 人口減少を考えても、凶悪犯や粗暴犯含め非行は減少傾向の現代
- 祖父母、曾祖父母世代は人生の偉大な先達
続きは、日経DUAL登録会員の方がご覧いただけます
-
登録会員限定記事子育て、キャリア、夫婦の連携、家計管理など、共働き家庭のニーズに応える登録会員限定記事をお読みいただけます。
-
日経DUALメール日経DUALの最新記事やイベント開催情報などをお知らせするメールマガジン「日経DUALメール」をご購読いただけます。
-
子どもの年齢別メール子どもの年齢別メール(未就学児、低学年、高学年)を配信します。子どもの年齢に合った新着記事やおすすめ記事をお届けします。
-
MY DUALサイトトップページの「MY DUAL」の欄に、子どもの年齢に合った新着記事が表示され、最新の子育て・教育情報が格段に読みやすくなります。
-
日経DUALフォーラムオンライン会議室「日経DUALフォーラム」にコメントを書き込めます。日経DUALの記事や子育て世代に関心の高いテーマについて、読者同士や編集部と意見交換できます。
-
記事クリップ、連載フォローお気に入りの記事をクリップしたり、連載をフォローしたりできます。日経DUALがさらに使いやすくなります。