モチベーションを伝えることは「味方である」と伝えること

 具体的な例としては、あなたに復帰する意思があるのであれば、まずは復帰する前から「仕事に対するモチベーションが高いこと」を明確に表明してください。

 職場でのモチベーションの高さは「味方である」ことの最強のサインです。次に、突然の休暇の必要性はあるものの、その際は夫と交代制にすること、両親、義両親のサポートの有無、病児保育、シッターの確保、など、自身が築いたセーフティーネットについてできる限り具体的に説明してください。もしセーフティーネットをまだ築いていない方は、ぜひ復職面談前にパートナーと話し合ってみてください。育児について一人で抱え込まないことは、仕事を一人で抱え込まないことにつながります。

 会社の上司は誰もあなたにすべて抱え込んでほしいとは思っていません。個人の仕事を全うしながらチーム全体の成果に貢献してほしいのです。

 また、働く際の条件があれば明確にしましょう。その際は、「~条件であれば、フルタイムで働けます」「時間的な制約があるが、~条件があれば、短い時間でも能力を発揮できると思います」など、あなたが自分の都合のために必要なのではなく、組織に貢献するために必要であり、上司や同僚の不安を軽減させるために必要である、というアプローチを取りましょう。

 繰り返しますが、上司はあなたのキャリアにおける重要なチームメンバーです。上司を敵でなく味方、あなたのキャリアパートナーと捉えて交渉しましょう。

 その後、復帰した場合、復帰後1カ月間くらいは、「退社時に現時点での仕事の進捗を上司に報告する」「メールでは毎度cc/bccに入れる」など、上司があなたの不在や欠勤を心配しないで済む環境をつくるといいでしょう。あなたが退社した後に問い合わせがきても、同僚や上司が慌てないようにするには、何をしたらよいか? を考えながら日々の仕事をしてみてください。

 報告する場合は、もちろんポジティブな表現で。そして、明日子どもが熱を出しそう、体調を崩しそうなときは前もって上司か同僚に伝えたうえで、明日休んだ場合の仕事のやり方、自宅勤務の可否、誰に何を引き継ぐべきか、を上司と相談してくださいね。