ステップ1-1 復職者の状況

 残業できない(=仕事時間が限られている)
 突然の欠勤リスクを持つ

 では、その上司はどのような状況だと思いますか? 状況としては、とにかく復帰者をどのように扱ってよいか分からない、または不安がある、が圧倒的に多いでしょう。ある上司は復帰者を部下として扱った経験がなくて不安、復帰者を何名も自身の部下に置いた経験のある人は復帰者でもいろんなタイプがいることを知っています。また産休、育休の間に会わないことがさらに不安をかき立てます。今は特に復帰後の女性を辞めさせてはいけない、という上席からのプレッシャーもあるでしょう。上司の状況を簡単にまとめるとこんな感じです。

ステップ1-2 上司の状況

 復帰者をどう扱ってよいか分からない
 復帰者だけを構うことができない、忙しい

 次にステップ2、両者の欲求は何でしょう? 復帰者の場合、時間はないけど、仕事をちゃんとこなしたいし、認められたい。実際に効率的な仕事ができるようになればその成果を認めてもらいたいという思いは強いと思います。

復職者のゴール

 効率的な仕事ぶり
 上司や同僚から理解され認めてもらう

 上司にはどんな欲求、感情があると思いますか?

 上司といっても一律で同じ意見を持っているわけではありませんが、私がインタビューした結果、上司が復帰者に持つ主な欲求、感情はこんな感じです。

 復帰者のモチベーションがどうなってるか…不安
 復帰者および周囲との良好な関係…不安
 仕事の進め方(不在の際の引き継ぎ、など)…不安

 はい、多くの上司は不安でいっぱいなのです。