もうすぐお正月。「おせち料理なんて作ったことがない」という人に向けてDUALでもおなじみの料理家、本田明子さんが無理なくできるレシピを紹介する連載。第1回はおせちの基本3品、第2回はおせちのあまりを使ったスイーツおせちを紹介しました。最終回はお正月らしくお餅を使った2品を紹介します。でも、その前に、本田さんにおせち料理の上手な盛りつけ方を教えてもらいます。

お重に詰めない、おせち料理の盛りつけ方

―――「無理なくできるところから」とのお話ですが、お重におせち料理を詰めるとき、あまり品数が少ないと寂しいかも……

 おせち料理は、必ずしもお重に詰めなくてもいいんですよ。そもそも朝からそんなに食べられるものではないし、そうでなくても前日(大晦日)は遅くまで色々と食べているのだから、元日の朝はそれほどおなかがすいていないもの。ですから、一人分ずつお盆に取り分けておせち料理を出しています。

おせち料理から一人分ずつ取り分けて、お盆に盛りつけた例
おせち料理から一人分ずつ取り分けて、お盆に盛りつけた例

 連載の1回目に、「黒豆」と「栗きんとん」と「田作り」を作りましたよね。あと2品、例えば蒲鉾やだて巻を買ってきて、こんなふうに上手に盛りつけて出せば、お正月料理らしい雰囲気になりますよ。

 たくさん作りたくはないけれど、「せっかくだからお重に詰めてみたい」と思ったら、気の知れた(義理友の場合はやめましょう)ママ友と協力し合って品数をそろえるという方法もあります。一人当たり2~3品で、5人ぐらい集められれば、それだけで10~15品。とても豪華なおせち料理になりますね。友達とシェアすると思えば、少し頑張る気持ちにもなれますし(笑)。おせちに入れる料理なんて少しずつあればいいわけで、たくさんの量は要らないのだから、友達と分け合うぐらいでちょうどいいんですよ。

―――おせち以外にも、覚えておいたほうがいいお正月料理はありますか?

 お正月にはよく、お餅を食べますね。お餅は、平安時代からの縁起物。お正月にお餅を食べるのは、その年を無事に過ごすパワーをもらうという意味もあるんですよ。お餅の食べ方は色々ありますが、お正月に食べるお雑煮にも、必ず入っていますね。

 食べ盛りのお子さんのためにも、お餅をアレンジしたおやつを覚えておくといいかもしれませんね。

──それでは本田さんの著書『娘に伝えたい おせち料理と季節のごちそう』から2つ、子どもに人気のおもち料理をご紹介します。