2015年11月29日(日)、ホテルオークラ神戸(神戸市中央区)で開催された「WOMAN EXPO KOBE 2015」。日経DUALは「人気連載陣が語る『子育ては大変!でも楽しい!~仕事と子育て 両立の秘訣~』」と題し、今井絵理子さん(アーティスト)と山口照美さん(大阪市立敷津小学校校長)のトークショーを主催しました。300人を超える観客を前に語られた、仕事と子育てに関する本音トークの内容をお伝えします。(司会は羽生祥子日経DUAL編集長)

今井絵理子(いまい・えりこ)
1983年生まれ。96年にSPEEDのメンバーとしてデビュー。
20歳で結婚し、長男を出産。現在はSPEED、ERIHIRO、ソロでも音楽活動、ライフワークとして全国の子ども達と親達に笑顔を届けるイベントなどを行っている。

山口照美(やまぐち・てるみ)
同志社大学卒業後、大手進学塾に就職。3年間の校長経験を経て起業。広報代行やセミナー講師、教育関連を中心に執筆を続ける。大阪市の任期付校長公募に合格、2013年4月より大阪市立敷津小学校の校長に着任。
著書に『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)、『売れる!「コピー力」養成講座』(筑摩書房)など。ブログ「民間人校長@教育最前線レポート」も執筆中。

──今日は日経DUALの人気連載を執筆されている、今井さんと山口さんに、たっぷり仕事と子育てのお話を伺っていきたいと思います。
「障がいもひとつの個性」というコラムを書いていただいているのが、今井絵理子さんです。先ほどから自然な手話でお話いただいていますね。今日はお子さんも会場にいらしているんですね。

今井さん(以下、今井) はい。息子は生まれつき耳が聞こえないので、手話でコミュニケーションをしています。名前は礼夢(らいむ)、小学5年生です。今日の衣装は礼夢が決めてくれたんです。

――SPEEDのメンバーとしてデビューされたのが、12歳! もう20年になるんですね。今は音楽活動と親子向けのイベントをなさっているそうです。

今井 ボランティアで各地のろう学校や特別支援学校などを回って、音楽の楽しさを伝える活動をしています。

――そして、山口照美校長先生、大阪市の公募によって任命された民間校長です。日経DUALの創刊と同時に「ママ世代 公募校長奮闘記」というコラムを書いていただいています。山口先生のお宅にも小さいお子さんがいらっしゃるんですよね。

山口さん(以下、山口) 3歳の息子と小学2年の娘がいます。今のわが家の最大案件は、息子の「おむつはずし」。あったかくなったらはずそうと思っていたら、いつの間にか寒くなっていて。この事態をどうするか、頭を悩ませています。

――3歳って、かわいい時期ですよね。

山口 大きくならないでほしいくらいです(笑)。

――私も小3の長女と小1の長男を持つ2児の母でして、母親としては、学校に注文をつけたくなるときがあります。山口先生のコラムを読んで、教育を提供する側の視点に立ってみると、親が学校に求めてばかりじゃいけないんだなと勉強になります。

山口 小中学校の先生はアピール下手で誤解されることもあります。子ども達のためを思って頑張っているんだよ、ということを知ってもらえたらうれしいです。