「子どもを産むタイミングは?」「オンとオフの切り替え」「シングルマザーの悩み」

 トークショーの最後は、今井さんと山口さんが来場者からの質問に答えていただく時間が設けられました。

質問者 私は去年結婚してまだ子どもはいません。私も夫も実家が関西にあって、今は東京で働いています。子どもは欲しいけれど、実家に頼れないとなると、どうしても踏み切れない。山口さんには、そういう悩みがありましたか。

山口 もちろん、ありました。私は28歳で結婚して、35歳で上の子を、39で2人目を産んでいます。7年くらい何をモタモタしていたかというと、キャリアが安定するのを待っていたようなところがあるんです。でもあるとき、いつになったらキャリアって落ち着くんだろう? これじゃキリがないな、と気づきました。正直言って高齢出産だと、子育てで体力的にしんどいときもあります。まずは社会的な制度とか支援とかの情報をしっかり集めること、そしていろんな人の助けを借りるということも、親としてできる手立てのひとつだということを知って、あとはいっちゃえ!という感じですね。キャリアが整うときというのはないと思います。

質問者 私は看護師で性格的に仕事を精いっぱいやってしまうタイプです。自己管理はしていますが、どうも力が入ってしまう。今井さんは完璧主義で努力家だと思うのですが、どういうふうにオンとオフを切り替えていますか。

今井 よくストイックですね、とか、完璧主義者ですね、とか言われるんですけど、それはほんとに見せかけで(笑)、自分ではルーズだと思っています。ただオンとオフの使い分けは上手なほうなのかもしれません。ずっと一生懸命お仕事をされているのなら、一週間のうちに一日でも、リラックスして自分の好きなように過ごす時間をつくるとか、自分なりに考えて少しずつやってみてはどうかな、と思いますね。

質問者 私はシングルマザーでフルタイムで働いています。息子に対しては常に申し訳ない気持ちで子育てしてきました。あるNPOで同じ境遇、同じ悩みを持っている仲間と知り合って救われた経験があるんですが、普段の生活の中ではまだマイノリティーなのかな?と感じる面もあります。今井さんはどうでしょうか。

今井 シングルマザーでもそうではなくても、親として、人として、息子と一生懸命生きたいなと思っています。これはきれいごとではなくて、ほんとに息子と向き合うという覚悟のもと、一緒に生きています。もちろん、親の勝手で息子を振り回しているという反省はあります。申し訳ないという思いがある。でもそれを超える何かをもって、息子と一緒にいたいなと思います。息子が大きくなったとき、「ママありがとね」って言ってもらえるような行動をしていきたい。そういうことを考えながら暮らしています。

(文/田北みずほ 写真/行友重治)