わが子を誰に預けるか。夫婦で慎重に検討を

山口 本格的な職場復帰を控えたママやパパは、「子どもを預ける」覚悟をしますよね。そのとき「自分達がどんなふうに子どもを預けたいか」について、一つひとつ最善の方法を選択すると思います。保育園かベビーシッターか、ファミリー・サポートを利用するかなど。その辺りは、どの制度やサービスが自分やわが子に合っているのか、確認しながら慎重に選ぶことが大事だと思います。

 ファミリー・サポートに関しては、各自治体の社会福祉協議会などの窓口にどんなことでも質問し、相談してほしいです。「この制度の内容について教えてください」「自分はどう利用したいか」など、率直に自分の疑問、意見を職員に話してもらいたいと思います。他の子育て支援についても聞いてもいいでしょう。職員はちゃんと教えるはずですから。

―― では最後に、提供会員について教えてください。実際、どんな方が活動しているのでしょうか?

山口 提供会員さんは、子どもが好きで、60歳過ぎの女性が多いですね。その場合、その方の夫も定年退職をした人が多いのですが、利用会員のお子さんを提供会員の自宅で預かる際、そのお子さんと一緒にゲームをしたり、食事をしたりするのを楽しみにしているという声も多く聞かれます。

 利用会員が、子どもが小さいころから利用している場合、子ども達の成長に合わせて自然と家族ぐるみでの付き合いになることも多く、「地域に知り合いができる」という子育て支援ならではの良さを感じることができるようです。

 利用会員にとっても、わが子が地域の人達とおしゃべりをしたり、ごはんを一緒に食べてもらったりするなど子育てにとても良い環境になっているという声も聞きます。

―― 子どもにとっても、地域に一人でも自分のことを知ってくれている人がいると安心できますよね。ありがとうございました。

* 利用できる内容や子どもの対象年齢など、詳細は自治体によって異なるため、詳細は最寄りの市区町村の役所または社会福祉協議会へお問い合わせください。

(ライター/たかなし まき、撮影/鈴木愛子)