「習い事特集」最終回の今回は、子育て世帯の関心が高い英語学習について取り上げます。

 第1回でも解説した習い事に関するアンケート調査では、今現在子どもが英語を習っているパパ・ママに、「どの程度の英語習得レベルを将来、子どもに期待しますか」と聞いたところ、最も多かったのは「ビジネスで必要な時に英語で対応できる程度」(37.1%)でした。それに続くのが「外資系企業で働ける程度」(27.6%)と、半数以上のパパ・ママが「日常会話」や「海外旅行で困らない」程度ではなく、実に高いレベルの英語力をわが子に望んでいることが明らかになりました。

 記事の後半では『グローバルな子どもの育て方』(実業之日本社)の編集を手がけたエデュケーショナルネットワークの皆さんに話を聞いています。

【将来をつくる習い事 何をいつから始める? 特集】
第1回 習い事どうしてる? 読者431人の声、大公開
第2回 習い事で才能のタネをまき、芽を育てる
第3回 東大生の2人に1人は「ピアノ」を習っていた!
第4回 受験勉強だけじゃない! 新しい放課後の過ごし方
第5回 英語、本当に幼少期から習い始めるべき? ←今回はココ

 アンケートの「英語レッスンに興味はありますか」という質問では、「ある」と答えた方が83.1%で、全体の8割以上が「英語レッスンに興味がある」ことが分かりました。さらに「興味のあるレッスン内容」を聞いたところ、第1位は「英語体験やアクティビティー」で57%、2位は「ネーティブ講師による指導」で54.7%、3位は「英会話力のアップ」で54.2%という結果になりました。

将来的に絶対必要! パパ・ママの切実過ぎる思い

 ここからは、アンケートで「これからも続けさせたいと思う習い事」に「英語」を選んだ皆さんの、それぞれの「理由」を紹介します。

「これからの社会、英語が必ず必要になるから」(小学2、5年)

子どもが大人になるころの日本は超高齢化社会なので、日本だけを視野に入れた就職では難しいと思う。早い段階で海外を視野に入れた就学・就職ができるようにしておきたいから」(3歳)

「アメリカ人の先生から習っており、発音が良い。できるようになることは大して期待していないが、英語への苦手意識なく小学校高学年~中学校での学習にスムーズにいってほしいと思う。何より楽しそうにしているし、ハロウィーンなど外国の文化に少しでも触れてほしいから」(年少)

これからはコミュニケーションのツールとして当たり前になる時代だと思うので。耳慣れ、発音など幼少期から始めた効果が出ていると思う」(小学2年)

「(通っている英語教室が)発音がきれいな先生で、また、外国人講師もいるため、安心して通わせられる。今後、受験英語が書き問題中心からリスニング問題中心に移行するので、将来のことを考えて」(年長、小学4年)

今後、小学校での英語教育も必須になるため。母親自身が英語で苦労したので、娘には同じ苦労はさせたくない」(1歳、3歳)

「語学習得は、積み重ねるものなので続けないと意味がないから。また、英語は将来的にも必要性が高いから」(小学1、3年)

 未就学のお子さんのパパ・ママは「小学校の英語必修の早期化」への対策、小学生のお子さんのパパ・ママは「中学以降の“リスニング”“スピーキング”力の重要性」への対策として、英語の習い事を今後も続けさせたいと考えていることが分かります。さらに、多くのパパ・ママが自分達の子ども時代とは明らかに変わりつつある英語教育やそれを取り巻く環境に漠然とした不安を感じ、できればわが子を「グローバルにしたい!」と願っている様子がうかがえます。

 そこで、次ページでは子どもをグローバル化するための具体的な方法を、『グローバルな子どもの育て方』(実業之日本社)の執筆者の一人、篠原誠史さん他に教えていただきました。

【次ページからの内容】
・英語キャンプやイベントで楽しくインプット
・英語に力を入れている中高一貫校を目標にするという手もある
・グローバル人材になるための10のスキル