暴走機関車と各駅停車が結婚したら、子どもは何になる?
わたしはヘヴィメタル、彼女はクラシック。音楽の趣味でも明らかなように、嗜好や考え方にいろいろな違いのある我が夫婦だが、その中でも際立って大きいのが「運」についての考え方である。
基本、俺ってツイてるし。だから、いざってときでもなんとかなるっしょ……というのがわたし。
なんでそんなに楽観的でいられるのか理解できない! てか、先行きに対する見通しが甘すぎるでしょ!……というのがヨメ。
ま、ブレーキの利かない暴走機関車と慎重第一の各駅停車がセットになったようなもんで、おかげで我が家の家計は辛くも破綻せずに回っているという部分もあるのだが、さて、そんな正反対の夫婦に育てられた息子・虎(仮称)が、緊張を強いられる状況に直面した際、どんな反応を見せるのかは、なかなかに気になるところではあった。
で、迎えた幼稚園受験。ひとまずの結論が出ました。
虎、どっちにも似てませんわ。
慎重派のヨメは、「この先何があるかわからないから」という不安を前提に物事を考える。じゃ、暴走機関車派のわたしはどうかというと、自己分析をしてみるに、不安を直視するのが怖いから見て見ぬふりをしているだけではないか、という気がしてきた。
つまり、前途に危ういものを感じているという点において、両者は共通するものを持っていたのである。
たとえば“本番”とか、“大一番”とか、聞いただけでビビッてしまうところとか。
なので、本当に本当に驚いた。