統計データを使って、子育てや教育にまつわる「DUALな疑問」に答える本連載。今回のテーマは習い事。厚生労働省が実施している「21世紀出生児縦断調査」から、何歳でどんな習い事をしているのかを、整理してみました。先輩ママパパたちはどうやって習い事を決めているのでしょう? 人気の習い事とは?

 こんにちは。武蔵野大学講師の舞田敏彦です。先日のDUALメールによると、「習い事の記事を読みたい!」という読者の声が多いとのこと。「子どもが何歳のときに、どんな習い事をさせるのがいいのか」という関心でしょう。

 どういう習い事がいいかという価値判断はできませんが、何歳の子の何%がこういう習い事をしているという統計データはあります。「公園で100人のママに聞きました」といった簡単なアンケートではなく、信頼のおける官庁統計のデータです。今回はそれを紹介し、判断の目安を得ていただければと思います。

 厚生労働省は、「21世紀出生児縦断調査」(関連サイト)を実施しています。2001(平成13)年に生まれた子ども約4万人を追跡調査し、各年齢時点の生活状況を把握するものです。物心がついた2歳以降は、習い事についても調査されています。ここではこのデータを整理し、年齢別の習い事の実施状況を明らかにしてみました。

10歳までの男子は水泳、女子はピアノが圧倒的

 まず基本情報ですが、種類を問わず何らかの習い事を実施している子どもの割合は、2歳では12.7%、幼稚(保育)園年長の5歳では52.7%、小学校最終学年の12歳では86.6%となっています(男子)。女子はもう少し高く、2歳で15.1%、5歳で59.5%、12歳で87.8%です。

 言葉が話せるようになったばかりの幼児でも、7~8人に1人が何らかの習い事をしているようです。これは2001年生まれの子どものデータですが、最近の世代では、こうした早期教育はもっと進んでいることでしょう。では、具体的にどういう習い事をしているのか。表1は、実施率上位5位の習い事を年齢別に整理したものです。

 男子をみると、2歳では幼児教室が最も多くなっています。読・書・算の基礎を教え、認知の発達を促すものでしょう。3~10歳までは水泳がトップです。7~9歳では、3人に1人が水泳を習っています。丈夫な体にしたい、という意図でしょうね。3~5歳の幼児期では、英語も上位に挙がっています。言語習得には臨界期がありますが、何でも吸収できる幼少期に英語に触れさせるのは、よいことだと思います。

 なお年齢が上がるにつれて、学習塾に通う子どもが増えてきます。7歳では11.2%、10歳では24.6%、12歳では37.3%です。学校の勉強を補う補習塾と、受験対策向けの進学塾に分かれますが、中学受験の多い都市部では後者の比重が高いと思われます。通信教育の実施率も合わせると、高学年では半分以上が、学校とは別の場で「お勉強」をしているようです。

 女子では、音楽の習い事が多くなっています。7~11歳では、4割近くがピアノなどを習っています。「芸は身を助く」といいますが、将来さみしい思いをしないよう、何か一芸を身につけさせてやりたい。こういう親心でしょうか。男子はサッカーや野球などのスポーツ、女子はピアノや習字などの芸術であると。この部分に、ジェンダーの違いが表れています。

次ページから読める内容

  • 習い事をするかどうかは家庭の年収による差が大きい
  • 習い事重視で子どもの社会性欠如や職業意識が脆弱に?
  • 国語Bは通塾率が低い県ほど、平均正答率が高い
  • 「まなび」だけでなく、「くらし」や「あそび」も大事に

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