いよいよ師走。育児と仕事の両立に励む働くママ&パパは、「来年こそは時間ともっとうまく付き合えるようになりたい」「年間を通して、自分のエネルギーをうまく配分できるようになりたい」という思いがあるのではないでしょうか? 来年にはさらに「時間」とうまく付き合えるようになるための参考に!と、特集を企画しました。「1日」「1週間」「3カ月」「1年」、そして「10年」という様々なスパンを切り口に、働くママ&パパの先輩達やビジネスで活躍している人達から「時間を上手に使う実践法」を教えてもらいます。

トップバッターは「女性のストレス値を下げる」をモットーに、料理、家事、思考整理術などで様々なテクニックを考案する料理家・手帳術研究家の浅倉ユキさん。「あな吉手帳」の生みの親としても有名な浅倉さん。浅倉さんは3人の子どものママ、ビジネスパーソン、女性として充実した日々を送る秘訣を「付箋と“前日シミュレーション”」だと語ります。

【2016年はスケジューリングの鬼になる!特集】
第1回 “あな吉流・翌日シミュレーション”でご機嫌になる ←今回はココ
第2回 野呂エイシロウ 仕事は1週間でルーティン化する
第3回 下園壮太 “疲労収支”は四半期でコントロールする
第4回 森本千賀子 年の初めには『自分ブランディング』を
第5回 川島高之 人生を豊かにする「生活の3本柱」とは?

浅倉ユキ 

野菜嫌いの子どもを持つママのために、簡単で再現性が高くておいしい「ゆるベジ」料理教室を開催、カリスマ的な人気を得て、料理教室名の「アナザーキッチン」から「あな吉」のニックネームでも知られる料理家。3人の子どもを育てる中で、「エンドレスに続く家事育児を少しでもラクにしたい!」と考案したオリジナルの手帳術も人気。2015年はミスタードーナツとのコラボ手帳(10万部発行)を監修。2016年には要望の多かったビジネスパーソン向けの手帳術講座を開講。12月には監修するミキサーを発売。ドレッシング、パスタソースなど簡単なレシピ本が添付され、専用サイトでレシピを公開予定。
http://anakichi-techo.com/asakura_yuki/

今日から実践! 「スケジュール」と「タスク」を分けよう

料理家・手帳術研究家の浅倉ユキさん
料理家・手帳術研究家の浅倉ユキさん

 「仕事を精一杯やりたい」「家族との時間も大事」「自分のための時間も作りたい」という思いの狭間で揺れ動く共働きのママ&パパは多いことでしょう。しかし、あっという間に終わってしまう、この「1日」。どうすればもっと思い通りにゆったりと過ごすことができるのでしょうか?

 浅倉さんからの第一のアドバイスは「混同してしまいがちな『スケジュール』と『タスク』を分けること」。

 ここでいうスケジュールとは、仕事であれば定例会議や顧客面談など、プライベートであればママ友とお茶する約束や子どもの習い事などで、つまり、自分の意志で自由に動かすことができないものを指します。

 そして、タスクとは、自由に動かすことができ、自分で完結させることができる用事です。仕事であれば企画書作りや資料読みなど、プライベートでは買い物や家事などがこれに当たります。

 この2つをうまく分類できていないと、「一日分の手帳を見ると空白があるのに、なぜだかいつも時間に追われてしまうということになりかねない」と浅倉さんは指摘します。

 また、仕事ではチームで働くことが多いので、自分のタスクよりも、チーム全員で共有するスケジュールを優先すべきだとも。

 一日の予定を考えるときは、まずスケジュールを優先し、余裕がある隙間時間にタスクをこなしていくという考え方が基本です。次ページでは浅倉さんの「あな吉手帳術」を見せてもらいましょう。