漢方では実年齢ではなく身体年齢を重視する
漢方では女性の体は7年周期で変化すると考えられています。28歳の次は35歳、35歳の次は42歳というように。35歳は妊娠力(卵巣や子宮の力)の低下が顕著になり始める年齢。見た目が若くても、体の中では静かに、そして着実に老化が始まっています。これは全世界の女性に共通すること。体の老化が始まっていることを知り、それに伴う対策をすることが、35歳以上の妊娠には大切だと考えます。
私の元には妊娠を望む女性も多く相談に訪れます。42歳以上で自然妊娠の方の割合は高く、一般の常識からすれば信じられないと思いますが、漢方では実年齢ではなく、身体年齢を重視します。努力をすればするほど、身体年齢の進むスピードを緩める可能性があるのです。
35歳以前では妊娠率にそれほど個人差はありませんが、35歳を過ぎてからは努力次第で差が出てきます。「年齢に対して危機感を持つと同時に、希望も持ってほしい」。これが私から伝えたいメッセージです。
食事や運動、生活習慣など、日常のセルフケアの積み重ねによって体質を改善し、体を整えることが妊娠率のアップにつながります。これを東洋医学では「養生」と呼び、養生は妊娠だけでなく、その先にある更年期の症状をラクにし、将来的な健康維持にも役立ちます。
次ページから具体的に解説していきましょう。まずは、東洋医学で妊娠力を高めるとされる食事について解説します。