基本の掃除性能はルンバ800シリーズと同等以上

 今回大きく進化したルンバの動きを中心に紹介したが、基本の掃除性能はルンバ800シリーズと同等以上となっている。

 ルンバは800シリーズから、吸引口にゴムのような素材を用いた「AeroForceエクストラクター」を配置する「AeroForceクリーニングシステム」を採用している(記事「『ルンバ』新モデルは何が変わった?」参照)。ブラシとは違って毛が絡まることが少ないだけでなく、AeroForceエクストラクター同士の幅を狭めることで吸引力をアップしている。ルンバ800シリーズの吸引力自体はルンバ700シリーズの約5倍にアップし、清掃性能としては約1.5倍にアップしているという。

 ルンバ980は800シリーズを基本的に踏襲しているが、新たに「ハイパワーモーターユニットG3」を搭載。カーペットやラグを検知すると自動で吸引力を引き上げる「カーペットブースト」機能などによって、ルンバ700シリーズに比べて最大約10倍もの吸引力を実現しているという。

 さらに、掃除してほしくない場所を避けられる「デュアルバーチャルウォール」が付属している点も魅力だ。通常のバーチャルウォールの場合は、設置したラインを越えないようにできるというもの。「ヘイローモード」にすると、デュアルバーチャルウォールから半径約60cmの範囲にルンバが入り込めないようになる。ペットの水・えさを設置している場所などを避けたい場合などに便利に使える。

ルンバ980に2つ付属する「デュアルバーチャルウォール」
ルンバ980に2つ付属する「デュアルバーチャルウォール」

デュアルバーチャルウォールを「ヘイローモード」で使うと、ペットのえさやり場などを避けて掃除できる
デュアルバーチャルウォールを「ヘイローモード」で使うと、ペットのえさやり場などを避けて掃除できる

 従来のルンバ800シリーズでは掃除できる面積が約25~30畳程度だったが、ルンバ980は効率的に動作することが可能になったことで約112畳まで対応するようになった。部屋に段差がなければ、かなり広い家でも掃除できるのはうれしい。

 より進化して魅力的になったルンバ980だが、対するダイソンはどうなのだろうか。今回のルンバ980を踏まえつつ、次回は「ダイソン 360 Eye」に迫っていくことにしよう。