私立や国立の小学校を受験するには、まだ小さい子どもをサポートしていく親の頑張りは不可欠。さらにノウハウを知る「お教室」と呼ばれるような塾に通う人が大半だが、人数の多いクラスではついていけない子や合わない子も出てくるだろう。そんなとき、助けてくれるのが個別指導。中高生の塾と同じように、小学校受験にも個別指導が存在する。そんな個別指導で人気の高い「こどもみらい塾 エルク」(東京・恵比寿)に話を聞きに行った。

集団で取り残された子への個別ケア

 「大手幼児教室などで35年以上、子ども達を見てきましたが、力はあるのに思うように取り組めない子、集団で取り残される子達を見て、疑問に感じていました。小学校受験は、受ける学校によって必要な勉強もだいぶ異なりますが、子ども自身にその志望校や勉強が合っているのか、さらにはそれを支える家庭の環境は安定しているのかなど、大きな塾では見逃しがちです。そういったところまでしっかり見てあげたいと思い、スタートしました」

 エルク塾長の奥野孝子さんは話す。この塾では、基本的には1対1の個別指導。このエルクだけに通う子どももいれば、大手塾に普段は通い、ここに週数回から月1回程度通ってくる子どももいる。もちろん大手塾で問題を抱えている子どもばかりが来るのではなく、学校選びから相談したい、個別指導でしっかり得意・不得意をカバーしたいと理由は様々だ。

 個別ではカバーしづらい集団での行動観察の対策に、2カ月に1度グループでのレッスンも行ったり、大手の模擬テストも受けるように案内したりもしているという。大手のよさと個別指導のよさ、それぞれの長所を活用した指導を心がけているそうだ。