こんにちは。女性活用ジャーナリスト・研究者の中野円佳です。座談会形式で前回記事からヒアリングをしている「子どもの年齢が上がってからのジレンマ」。今回は中学受験と、自身のキャリアについての悩みを掘り下げます。

【座談会参加者プロフィール】
Wさん 43歳、海外大(経営)→外資系企業を数社転職し、今は部下なし管理職。子どもは小5の男の子、年長の女の子
Xさん 50歳、国立大(理)→人材系→転職。子どもは高3の女の子、中1の男の子
Yさん 36歳、私立(社)→メディア系企業。子どもは小1の女の子
Zさん 36歳、私立(経営)→IT企業でシステムエンジニア。小3男の子、年長の女の子、年少の男の子の3人

公立中学に問題はない…のに?

中野円佳さん(以下、敬称略) 小1の壁を超えると、次に気になってくるのが中学受験でしょうか。

Xさん(以下、敬称略) 公立中学は給食もあるし、特に受験はしなくていいと思っていたんです。ただ、たまたま子どもと行ってみた中学の文化祭が楽しかったらしく、すごく気に入ったんですね。ちょうどそのころ周りが塾に行き始めて、私は小学3年の2月から塾が始まるというのを知らなくて、3月に見学に行ったら、すでに始まっているような状態

 本人が行きたいと言うし、「女の子は高校から入れる私立が少ない」と聞いて、通わせることにしました。本人は塾が結構面白かったらしく、結局受験することになりました。ただ夫は地方出身で全然分かっていないので、入試が土日にあると思っていたり色々と認識にギャップはありました。

Wさん(以下、敬称略) 年長のときから遊びながらやるような塾に行っていたのですが、そこにくっついている塾の夏期講習にうっかり行ったら、どうやらかなり内容が進んでいるらしいということに気付き、本人も「そりゃ受験するでしょ」「みんな行ってるよ」という環境だったので、行かせ始めました。特に女の子は、近隣の公立中学に行く子は一桁くらいなんです。

 夫は地方出身で「何それ」という感じでしたが、私は自分自身が中高一貫の女子校出身で、自分も自分で受験したいと言い出したので、本人がやるというなら「まあいいんじゃない」と。でも5年生からは塾弁を作らないといけなくて大変です。

中野 公立中学に何か問題があるんですか?

一同 ないです。