保育園時代はママが一番仕事に打ち込める

中野 自著『「育休世代」のジレンマ』では2歳くらいまでのジレンマを扱っているのですが、保育園に入って育休復帰後の2~5歳は特にジレンマは起こらないのでしょうか?

X おむつも取れて、子どもも保育園に慣れているし、保育園にいる周りの子は赤ちゃんのときからの仲間だし。残業しても平気ですよね。一番仕事ができる時期かもしれないです。

W 子ども同士の関係もいじわるにならないんですよね。

Y 保育園の先生はみんなのことを赤ちゃんのときから見ているから、どういう性格でどういう理由で言っているか、よく分かっているんですよね。子どもだけで解決させたり、強く叱ってくれたりという加減をすごく心得ていて、安心感がありました。学校に入ると、先生もそもそも一人で何十人も見ているし、そういうわけにいかないんですよね。

行かせるところがない学童難民も

中野 学童はどういう難しさがありますか?

W うちの子が行っていた学童は外遊びができなくて、男の子にとっては苦痛だったみたいで、みんなやめてしまって、女の子ばかりになっていました。うちの長男も行かずにぶらぶらしていたり、自宅に帰って一人で留守番していましたね。

X 千葉市の私が住むエリアには大規模な学童が多く、友達のバリエーションも増えるし、ダイナミックな遊び、昔ながらの懐かしい遊びもやってくれてとてもよかったです。うちの子の学童では習い事に行くときの声かけとかも全部やってくれて、楽でした。

Y 川崎市は放課後事業なので子どもが100人近くいるのに、大人は高齢の方が3~4人いるだけで、勝手に遊ばせているだけなんですね。居場所としてはあるけれど、宿題も「やりなさい」とは言ってくれない。結局わが家は30分くらいはそこにいて、民間の学童に移動する形をとっています。民間の学童は人気で、3歳でもう申し込みをするんですよ。行かせるところがない「学童難民」も出ていて、そういうご家庭は体操教室とか毎日違うところに入れるとかで対処しているんですよ。

―― 有名幼稚園に入れたい、小学校受験を考えている…というご家庭では3歳児前後でそれに伴い親の働き方を見直すケースもあるかもしれませんが、基本的に「就学前まで保育園に通い、公立小学校に行かせる」というルートが共働き世代の王道。実際に小学校に入る前までの葛藤については、今回の参加者からはあまり出てきませんでした。一方、入学後は学童などの環境によって大きく左右されそうなことが分かりました。
 明日掲載の次回は中学受験について扱います。