子育ての現場を楽しむ気持ちで学校行事に携わる!

生重 LINEのグループで、誰か特定の人を外してもう一つグループをつくってやり取りする「裏LINE」の問題もよく耳にしますよね。同じクラスのママ友十数人でグループをつくったら、いつの間にか一人のママだけが外された別グループができていて、ひそかにお食事会が開かれていた、なんていう話も実際にあるようです。

hitomi うわぁ、なんだか陰湿な感じが…。そういうのはちょっと苦手ですね。

生重 どうやら外されたお母さんのお子さんがクラスで問題児とされているらしく、他のお母さん同士で「そのことについて、みんなでごはんでも食べながら話さない?」と、別グループをつくったそうなんですね。その事実をたまたまご本人が知ってしまったことから、話が大きくなり、学校でちょっとした騒ぎになったようです。

hitomi LINEみたいなツールはすぐに多くの人と対話ができて便利ですけど、そうやって特定の人のことを話題にしたり、本人を外して容易に話ができたりするので、問題も出てきやすいなと感じます。

生重 そうですよね。そうしたコミュニケーションツールでのやり取りから、ママ友間の人間関係に亀裂が入ったり、いじめに発展したりするケースも多々あります。実際、ママ友間のトラブルから、思い詰めて自殺に至ったケースもありますからね。今後、気を付けていかなければいけないテーマだと思います。

hitomi それはシビアですね…。先生が先ほどおっしゃったケースで気になったのですが、クラスの問題児といわれる子について、他のお母さん同士で話し合うのってどんな意味があるんだろう?と。

生重 そうなんです! その子の問題行動について臆測も含めて、親同士で意見交換し合っても、根本的な解決には至りませんし、もしかしたら単にわんぱくで悪目立ちしているだけで解決する必要のない問題かもしれません。子どもの問題に親がどこまで関わっていくか、ということも親としては考えていく必要がありますよね。

hitomi 子ども同士で何かトラブルやケンカがあったときに親はどう対処したらいいのか、というのも気になるところです。ぜひその辺りも次回、詳しく聞かせてください!

――明日公開の記事では、「子ども同士のトラブルやケンカへの介入」「学校行事やPTAへの参加の仕方」を切り口に、ママ友問題についてさらにhitomiさんが質問していきます。

生重幸恵
特定非営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク理事長。一般社団法人キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会代表理事。文科省第7期中央教育審議会委員。PTA会長時代から学校の支援を積極的に行い、その経験により区内の他校PTA 会長経験者と共にスクール・アドバイス・ネットワークを設立。全国の教育委員会・PTA等主催研修会で講師を務め、「学校支援」「地域活性化」のプロジェクトに参画。企業の教育支援活動の推進にも助力し、社員研修やフォーラム等を実施。 企業の持つノウハウを学校授業につなげるためのプログラム開発を手がける。内閣府の地域活性化伝道師、第8期東京都生涯学習審議会委員、東京都社会教育委員など歴任。

hitomi
1976年1月26日生まれ。1994年デビュー。歌手活動やタレント活動の他、アパレルや美容ケア商品のディレクションなども手がけている。今年、育児セラピストの資格を取得し、多方面で活躍の場を広げている。現在2児の母。詳しい情報はオフィシャルブログをチェック

(文/伯耆原良子 撮影/有本真大)