hitomi そうでしたか。私も自分の職業柄、孤立するのはある程度仕方ないのかなぁとも思っていて。自分から積極的に輪の中に入っていくか、というとそうではないですし、かといって孤立しようと思って孤立してるわけじゃないので、微妙なところなんですけれども。ただ、学校の保護者会やPTAなど、親として関わる場面が出てくれば、関わるというスタンスでしょうか。

生重 hitomiさんのそのスタンス、私は自然でいいと思います。私のところに悩み相談に来る方は、「それでいいわ」と思えないから苦しいんですね。自分のスタンスが確立してないからこそ、悩み葛藤してしまう

hitomi ああ、でも悩み葛藤する気持ちも実はよく分かるんです。きっと学校の他のママ達は、普段から集まって仲良くしているんだろうなって思うと、一瞬不安になるときがありますし、何か行事などに参加したときにたまたましゃべる人がいなかったりすると、ここにいていいのかしら…と、まごまごするときもあります。

 ただ、自分の性格的に皆の輪に入って盛り上がるタイプじゃないというのと、下の子の育児や仕事で日々忙しくて密に関われない部分があるので、今のスタンスを取っているという感じですかね。

生重 「ママ達との関係に何の不安もないわ」という人はむしろ少なくて、皆さん「どこまでママ達と関わったらいいんだろう?」「どうやってコミュニケーションを取ったらいいんだろう?」と、試行錯誤しながら接している部分もあると思うんです。

 なぜそこまで悩み葛藤するかというと、一つには「ママ友と良好な関係を築いておかないと、子どもに何か不利な影響があるんじゃないか?」と考えてしまうからなんですね。

子ども同士が仲良くても親は別。適度な距離感がベスト

hitomi それは結構、気にする方は多いと思います。「自分は別に孤立してもいいけど、子どもまで孤立しちゃったらどうしよう」と思っちゃうみたいな。私がお友達付き合いが得意なほうじゃないので、娘もやっぱり得意じゃなさそうなんですよね。反対に、お友達付き合いが上手なママさんは、お子さんもいろんなお友達と接する機会が多いので、交友関係が広がっている印象があります。

生重 確かにそういう面はあるかもしれませんが、多少時間がかかったとしても、子どもは子どもで、自分で仲の良い友達を見つけるはずなので、そこはあまり心配しなくていいと思うんです。子どもの世界と、親同士の関係とは切り離して考えたほうがいいですよね。

hitomi そうですよね。友達が多ければいいというものでもないですし、本当に心許せる親友が一人、二人いたら十分ですしね。なので、私も娘に対して「いずれ仲良しの友達ができるでしょ!」って長い目で見ています(笑)。

生重 子どもに仲の良い友達ができると、今度は「私もあのお母さんと仲良くしなきゃいけないかしら」と悩む人も多いですよね。でも、子どものために無理して関係を築こうとしても後々しんどいですから。人間なので気が合う、合わないはあるので、その気持ちは否定せずに、適度な距離感でお付き合いするのがベストかと思います。

hitomi そうですね! ブログの読者の方の意見にもあったのですが、「ママ友」の「友」というのが厄介だなって思っていて。友達と呼べるほどの関係性かというとそうではない場合が多いし、普段も子どものことでやり取りするぐらいなので、「ママ友」じゃなくて、「ママ知り合い」に呼び名を変えたほうが、皆も気持ち的に楽になるんじゃないかなって思うんです。

生重 「ママ知り合い」! 確かにそのくらいの関係性でお付き合いするほうが、変なプレッシャーもなくなりそうですね。友達でも知り合いでも、お付き合いするうえで一番大切なのが、「礼儀をきちんとすること」と「感謝を忘れないこと」です。ここだけ押さえておけば、円滑に関係を築いていけますからね!

hitomi ホントそうですね。私もそれだけは気を付けたいと常々思っています。

生重 子どもがお友達のおうちに遊びに行くときがあるじゃないですか。そのときに手土産を持たせるかどうかも気を使うところですよね。なかにはスーパーのスナック菓子とか駄菓子を持っていくと敬遠されるケースもあると聞いて驚きましたけど。

hitomi え~、そんな暗黙のルールがあるとは知らなかったです。

生重 まぁ、それはかなりのレアケースですけれど。子どもが食べるものだから、安全性さえしっかりしていればいいと思うので、もし頻繁にお友達のおうちに行くようになったら、「うちは○○自然食品のこれ!」と定番手土産おやつを決めてストックしておくと楽かもしれませんね。