LINEなどのSNSを通じて、子どもが見知らぬ他人と知り合う例が増えている。スマートフォンの所持開始年齢が低下し、それに伴ってSNSの利用も低年齢化しているのだ。それに伴い、児童ポルノ被害も増加中だ。新聞に掲載されたデータや事件から、子どもに迫る危険性について見ていこう。
【事件を読む!】児童ポルノ被害「自撮り」最多
今回取り上げる記事の一本目はこちら。
児童ポルノ被害が、統計を始めた2000年以来、過去最多となっている。警察庁発表については、他にもウォールストリートジャーナルで詳しい記事になっている。
「自ら撮影」最多156人=上半期、児童ポルノ被害—85%が交流サイト利用
http://jp.wsj.com/articles/JJ10825177828573783392217677335904196578170
今年上半期に児童ポルノ被害に遭った18歳未満のうち、スマートフォンなどにより自ら裸を撮影、LINEやメール等で送信する割合が増加した。自撮りは売春や盗撮など他の手段に比べて突出し、全体の41%を占めたという。また、全体の約3分の1がLINEを含む交流サイトを利用していたことが分かっている。
ある女子中学生は「プリペイドカードをあげる」と言われて胸の画像を送信。またある小学生女児は、「君のことが好きだ」と言われて裸の写真を撮影して送っていた。送った画像をばらまくと脅され、さらに過激な画像を強要される被害も目立つ。
子ども達は好奇心からSNSを通じて他人と知り合い、純粋さ故に悪い大人の甘い言葉に騙されてしまう。裸の写真を撮るとどうなるかということが分かっていないからこそ、子どもはこのような行動に出てしまうのだ。
子どもたちには、そもそもそのような写真を撮ってはならないこと、ネットでそのような被害が多発していることを教えるべきだろう。ネットでは本心や素性を偽ることができる。甘言に騙されることがないよう、保護者が見守る必要がある。