【事件を読む!】「スマホでSNS」で児童ポルノ被害

 今回取り上げる記事の二本目はこちら。


◇埼玉新聞 女児に裸画像送信させた疑い 大阪府の男を逮捕/大宮東署

 ◇記事のポイント◇
 ○小学生女児にスマートフォンで撮影した裸の写真を送らせた男が、児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕
 ○女児と男はSNS経由で出会っていた

 小学生のSNS利用が増えている。小中学生の保護者を対象にした英会話のGabaの「小中学生の教育とコミュニケーションに関する保護者調査」(2014年7月)によると、小中学生が利用しているSNS・メールアプリトップはLINEであり、小学校低学年の3.6%、小学校高学年では9.0%、中学生にいたっては30.5%がLINEを利用している。また、保護者全体の14%は「(子どもが)何を利用しているか分からない」と答えている。スマートフォンを保有している子どもに限定すると、何と64.4%がLINE、15.4%がTwitterなどを利用しているのも見逃せない。

 筆者が講演などで小学校を訪れると、校長先生から「LINEが悩み」と相談されることが増えてきた。高学年などで既に問題が起きていたり、他学校で問題が起きていたりして、問題視されているのだ。小学生にLINEの話をすると、キャラクターなどを知っている子も多く、認知度の高さに驚かされる。

 スマホはSNSと親和性が高いため、スマートフォンを持たせる場合はSNSの利用について話し合っておこう。また、SNSを通じた見知らぬ他人との出会いも起きるので、出会い系被害等についても話しておく必要があるだろう。

 LINEが悪なのではないが、もし利用させるなら、危険性についても正しく指導してから利用させること。その際、保護者ともつながっておき、タイムラインなどで問題が垣間見える状態にしておく必要がある。

 ただ子どもが親に見せるのを嫌がる場合がある。その場合は、渡す前から「使うなら、LINEはパパとママにも見られる状態にする」という約束をさせよう。「基本は見ないけれど、見られてもいいような使い方をして」と言えば、「もしかしたら見られるかもしれない」と思うことで危険な使い方が減るはず。

 子どもがどんなサービスを使っているのかについては、保護者は最低限把握しておくべきだ。普段から、どんなサービスをどのように利用しているのかについて子どもと話し合うようにすべきだろう。

(文/高橋暁子 写真/勝山弘一)