小学校の中学年にもなると、帰宅した子どもからドキっとするような言葉を投げかけられることがあります。思わぬところから、子どもが「性」に興味を持ち、親に問いかけてくることもあるでしょう。「性」の情報があふれる今、子どもの「性」への興味に親はどのように向き合えばいいのでしょうか。

【いつかはわが子も思春期がやってくる!特集】
第1回 「『うるさい、クソババァ』突然の反抗に慌てない」
第2回 「家出、万引き…親の真価が問われる問題行動の対処法」
第3回 「小3から『性』への興味 親は何と答えるか」
第4回 「子ども同士がアポなしで遊べない時代に必要なこと」

 公立中学校で19年間「保健室の先生(養護教諭)」として経験を重ね、現在、一般社団法人生涯学習開発財団の認定コーチとして活動する三浦真弓さんの元には、日々、思春期の子どもに対する向き合い方に悩む親達からの相談が寄せられる。

 その中で特に母親が“戸惑い”を見せるというのが「性」の問題だ。

子どもが触れる性の情報は想像以上に増えている

 ある母親からは「息子が帰宅早々、『お母さん、マスターベーションって何?』と聞いてきて、私、何て答えていいのか…」と動転した様子で相談が入った。

 離婚してシングルマザーとなっていたその母親は夫に“お任せ”することもできずに、とっさに「お母さんだってよく知らないわよ」と曖昧に返してしまったという。

【次ページからの内容】
●教育より先にテレビやネットから浴びる性の情報
●「セフレって何?」と聞かれた母の答え
●子どもの性の質問に答えるのは母か父か
●女子がぶつかる、性の知識によるグループ再編成
●親は積極的に解決しなくてもいい